浦安市議会議員 折本ひとみ(無所属)   さぁ、いっしょに! 
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今週のひとこと vol.164 「震災の語り部」
再選された市議会議員全員で、市内の被災状況と復旧状況を視察しました。
私たち市議会議員も市民ですので、市の被災状況はそれぞれ良く知っているのですが、偏りがあるのも事実。私自身、今川や日の出、入船など地域については、震災直後の状況と復旧の足取りを毎日のように見てきましたが、全市をつぶさに知っている訳ではありません。

議員が同じ条件で市内を視察することで、認識を共有できるという意味で、意義がある視察だったと思います。

写真は、日の出の墓地公園先の護岸です。市民が生活している街中は、「仮り」であっても復旧が進んでいますが、こうした場所は震災後手つかずのままに、浦安の被害の大きさを語り続けています。

この後行った先も、まさにその「語り部」のひとつ。市が、液状化による被害を忘れないために保存をすることを発表し、昨今話題になっている飛び出したマンホールです。このマンホールは、高洲中央公園に設置した災害用に水を貯蔵する耐震水槽のもの。平成8年に1億1千750万円をかけて整備されました。

市は、「被害の記憶にふたをせず保存することで市民の街への思いをひとつにしたい」と保存の意義を語っているようですが、血税をつぎ込んだこの水槽が「街への思いをひとつにする」ことにつながるのか、私は、はなはだ疑問に思っています。

この水槽のマンホールは、震災の中の人災のひとつと言っても過言ではありません。もともと震度6強の震災を基準にして整備されたこうした施設や対策が、機能しなかったことを雄弁に語っている負の遺産です。それを見た市民の心に、苦々しい気持ちが湧くことはあるとしても、「街への思いがひとつ」になるような温かな気持ちを抱いて欲しいと願うのは、市民感情と大きくかい離していると言わざるを得ません。

震災後入船保育園の門に飾られた「がんばろううらやす」の横断幕、泥かきに使って先が曲がってしまったシャベル、市民が総出で噴出した土砂を詰めた土のう、自治会で助け合いお年寄りの家に水を運んだバケツ、義援金に添えられた励ましの手紙、他市・他県から駆け付けてきてくれたボランティアの方々がつけたネームカード…私たちは、震災後たくさんの美しいものを見てきました。

「街への思いをひとつ」にした市民の記憶に残るそうしたものこそ、震災の語り部としてふさわしく、それこそ、郷土博物館に特設コーナーを作ってでも、語り継いでいきたい真の遺産です。

今週のひとこと | 23:06 |折本ひとみ| 応援メッセージcomments(2) | -
   
この記事に関するコメント
私も同じように浦安市に疑問を抱きましたので、
市長と財政課に直接メールで義援金流用の内容について問い合わせしました。
返事がきましたらこちらへ転載しても構いませんか?
宮崎 | 2012/08/20 8:33 PM
高洲住民です。

折本さんの意見に賛成です。
巨額の費用をかけながら、本来活躍すべき災害時に全く
機能しなかった無用の長物を残す理由が分かりません。
行政の馬鹿さ加減を後世に残したいのでしょうか?

高洲中央公園は、野球場、テニスコートをじはじめ芝生の
広場や公園施設も充実しており、休日には車で楽しみに
来る方も大勢います。
ただでさえ狭い駐車場を、半分近く犠牲するに値しますか?

豊富な写真・動画映像を精査し、被害状況、復興過程など
残すことで十分ではないかと思います。
郷土資料館内に、コーナーを設けることも賛成です。
(個人的には、2週間近くお世話になった「給水車」の
展示が一番ぐっとくるかも。)

あのマンホールを残しても、陸前高田市の一歩松のように
復興シンボルにはなりえないと思います!
ふく | 2011/06/16 5:59 PM
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