韓米ミサイル指針の下でも、韓国が固体燃料ロケットを開発したことはある。1993年6月4日、忠清南道の西海(黄海)沿岸にある安興総合試験場では、韓国初の固体燃料ロケット「KSR1号」の発射実験が行われ、成功した。さらに98年には「KSR2号」も開発された。
ミサイル指針によると、韓国は推力が1秒当たり100万ポンド以上の固体燃料ロケットを開発することができない。これは、推力が8トンのロケットが1分間燃焼するのと同等の数値だ。だが、KSR1号の1分当たりの推力は8.8トン、同2号は30.4トンだった。当時、ロケット開発の責任者だった羅老宇宙センターのミン・ギョンジュ所長は「ミサイル指針の推力制限には引っ掛かったが、人工衛星を搭載する宇宙ロケットではなく、科学観測用ロケットのため、米国が開発を許容した」と説明した。
KSR(Korea Sounding Rocket)は「韓国科学観測ロケット」という意味だ。これに対し、2021年の打ち上げを目指す「韓国型宇宙ロケット」は、英語で「KSLV(Korea Space Launch Vehicle)」という。1993年、KSR1号は66.6度の角度で西海岸上空に打ち上げられ、3分間で39キロ上空まで飛行した。この間、韓半島(朝鮮半島)上空のオゾン層の濃度を測定するとともに、温度や圧力など、ロケットの性能実験も行った。
韓国の固体燃料ロケット開発はKSR1・2号だけで終わった。2002年に打ち上げられたKSR3号は初の液体燃料ロケットだった。韓国政府はこの技術を基に、05年に韓国初の宇宙ロケットとして人工衛星を打ち上げる計画を立てたが、時間を十分に確保できなかったため、ロシアのロケットを導入する方向に転換した。