台湾総統“行動の自制が重要”8月21日 9時48分
台湾の馬英九総統が、20日、NHKの単独インタビューに応じ、沖縄県の尖閣諸島を巡っては、関係するすべての国と地域が島への上陸などの行動をそろって自制することが重要だという考えを示しました。
そして、尖閣諸島を巡る主張の違いによって日本との関係が悪化することは避けたいという立場を強調しました。
馬英九総統がことし5月に2期目に入ってから日本のメディアのインタビューに応じたのは、これが初めてです。
インタビューの冒頭で、馬総統は沖縄県の尖閣諸島について、「台湾に属する島だ」と述べ、改めて領有権を主張しました。
一方で、同じく尖閣諸島の領有権を主張する中国と連携して日本に対抗する意図はないことも明確にし、尖閣諸島を巡る主張の違いによって日本との関係が悪化することは避けたいという立場を強調しました。
そのうえで、先週、尖閣諸島に上陸して逮捕、強制送還された香港の活動家らが10月ごろに再び上陸する計画を検討していることについての立場を問われたの対し、馬総統は、日本の地方議員らが19日に島に上陸したことにも触れながら、「最も重要なのは、いずれか一方だけに自制を求めるのではなく、皆が平和的に争いを解決する方法を探ることだ」と述べ、関係するすべての国と地域が島への上陸などの行動をそろって自制することが重要だという考えを示しました。
馬総統は今月5日、争いを平和的に解決するためとして、「東シナ海平和イニシアチブ」という構想を打ち出して、関係する国や地域による資源の共同開発を呼びかけたのに続き、今回のインタビューでも、「主権を分割することはできないが、資源は分け合うことができる」と述べました。
そして、尖閣諸島周辺の海域は台湾の漁業者が100年以上前から主要な漁場にしていて、日本側の取り締まり強化に不満を募らせているとしたうえで、日本と台湾の漁業交渉が停滞していることについて、「これが解決しなければ当然、多くの抗議行動が起きる。進展があれば、衝突のおそれはきっと少なくなる」と述べ、漁業協定の締結に向けて日本側の協力を求めました。
馬総統は、日本と台湾の関係は過去40年間で最もよくなっているとしたうえで、「台湾の人たちが、日本との関係をもっとよくしてほしいと望んでいることを私は実感している」と述べ、今後、日本とのFTA=自由貿易協定の締結を目指すなど、経済連携や文化交流をいっそう深めたいという意欲を示しました。
さらに馬総統は、中国の次の最高指導者としての地位を固めている習近平国家副主席について、「台湾の対岸にある福建省で長く仕事をしたことがあり、台湾の事情をよく理解している」という見方を示し、経済面を中心に中国との関係強化が進むことへの期待を表しました。
ただ、政治面で注目されている中国との平和協定については、「長期的な計画としてはあるが、今のところ差し迫った事情はない」として、締結交渉入りを急ぐつもりはないという立場を改めて示しました。
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