神戸大:教授を処分…14日停職 中国留学生自殺で
毎日新聞 2012年08月20日 22時21分(最終更新 08月20日 22時36分)
神戸大は20日、大学院海事科学研究科の20代の中国人男子留学生が自殺したのは、60代の教授の不適切な指導が一因だったとして、この教授を停職14日の懲戒処分にしたと発表した。
同大学によると、留学生は09年10月に研究生として来日。大学院に合格し、10年10月から教授の指導を受けていた。昨年11月、教授は留学生について「日本語能力が不足しており、退学を勧めるべき」とのメールを留学生のいとこで同科卒業生の男性に送り、留学生にも見せた。留学生は翌日から研究室に来なくなり、12月に神戸市東灘区のビルから飛び降りて自殺した。
遺族の申し出を受けて同大学は調査委員会を設置。留学生の自宅のパソコンから教授への不満がつづられた遺書が見つかった。調査の結果、「指導と自殺の直接の因果関係は認められない」と結論づけたが、留学生を批判するメールを学外に送信したのは不適切な指導に当たるとして処分を決めた。【錦織祐一】