メダリストパレードに５０万人！！　銀座に人また人！！一番人気は内村

　５０万人が感動をありがとう−。ロンドン五輪で史上最多となる３８個（金７、銀１４、銅１７）のメダルを獲得した日本代表のメダリストによるがい旋パレードが２０日午前１１時から東京・銀座中央通りで行われ、約１キロの沿道を２０分かけて走行した。銀座のパレードでは過去最多となる約５０万人（主催者の日本オリンピック委員会発表）が沿道を埋め尽くした。全メダリスト７６選手中７１選手が参加。体操男子個人総合金メダリストの内村航平（２３）＝コナミ＝が一番人気でアイドル気分を堪能した。

　「キャー、内村く〜ん。こっち向いて〜」

　内村はオープンバスに乗り、出発地点の銀座通り口交差点に到着すると驚いた。気温３１・３度。炎天下の中、人、人、人…。歩道には人垣が何重にもなり、オフィスビルでは仕事の手を止め、みんなが窓から手を振っている。銀座のパレードでは２００２年日本一になった原巨人の４０万人を大きく上回る５０万人。普段は冷静な男が携帯電話を取り出し、大観衆を背景に「自分撮り」するほどだった。

　「すごく圧倒されました。僕の名前が書いてあるキラキラしたうちわがたくさんあってビックリした。コンサートみたいなやつです」

　オープンカー２台とオープンバス４台に乗り込み、メダリスト７１人が参加。人気でも“金メダル”を獲得した。

　「ちょっとだけアイドル気分を味わいました。なかなか感謝の場を伝える場がないのでリオ五輪でもメダルを取ったらまたやってもらいたい」

　２０分間のアイドル気分。５０万人から祝福され、内村もまんざらでもなさそうだった。

　　（森合正範）

　銀座を埋め尽くした人また人。なでしこジャパンの沢穂希（３３）＝ＩＮＡＣ神戸＝は感激しきりだった。「５０万人？　想像できない。一生のうち、見られる人を一気に見た。涙が出るくらいうれしかった。多くの方に応援していただき、感謝という言葉では表せないくらい感謝している」と興奮気味に話し、「内村ファンがすごく多かった。一緒の号車だったので『キャー』と言ってもらえた」と笑顔を見せた。

　一方、なでしこジャパンの佐々木則夫監督（５４）は沢とともに、東京・霞が関で行われた文部科学相の顕彰・表彰式に出席。日本選手団の赤いブレザー姿で登場した指揮官は「初めて着たけど、６０歳でも（還暦のちゃんちゃんことして）着られるかな」と周囲を笑わせ、「前回（北京大会）は４位で、こういう会（表彰式）があることを知らなかった。なでしこには継続的に出席してほしい。子どもたちにメダルを取ることで、夢を与えてほしい」と今後も女子代表が世界のトップであり続けることを強く願っていた。　（相原俊之）