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【グラニュース】


玉田が提言「考えろ」

2012年8月21日 紙面から

 名古屋グランパスのFW玉田圭司(32)が20日、チーム浮上のためにピッチ内の選手が自分で考えてプレーしていくことを提言した。もちろんストイコビッチ監督の指示やコンセプトは守るが、「中でやっている選手がどれだけ考えられるかが大事」とキッパリ。10人となってチームが硬直化し、大敗した18日のG大阪戦の反省を踏まえ、試合状況に柔軟に対応するための思考力を求めた。

 90分の間に刻一刻と状況が変わるピッチで、サッカー選手に求められるものは、観察力、判断力、そして伝達力。それが今のグランパスに欠けていることを、玉田は見抜いていた。「もちろん監督の指示やチームのコンセプトは大事だけど」と前置きをしたうえで、こう提言した。「中でやっている選手が、自分がどういうプレーをすればいいのか、リズムを作れるのかを、考えてやっていくことが大事」。

 G大阪戦ではまさにチーム全体の思考が硬直した。10人となってからも守備陣は引き気味に守り、攻撃陣は高い位置でサイドに開くという指示にこだわった結果、藤本と田口の2人では広大な中盤をカバーできなくなり、失点を重ねた。

 ただ、ストイコビッチ監督がベンチ入り停止処分となっていた4日の神戸戦では、闘莉王がチーム状況を踏まえたうえで堅守速攻の戦い方を提唱し、5−1の大勝を呼び込んだ。ピクシーのスピリットを胸に、選手たちが自ら考え実行することで、現状は打破できるはずだ。

 玉田自身の状態も上がっている。公式戦12試合ぶりに復帰したG大阪戦で約30分間プレーし、翌日の磐田との練習試合でも約60分間出場。2日間で1試合分こなし、「体はボロボロだよ」と冗談交じりに言いながらも、試合勘とフィジカルの回復に手応えを得た。3連敗は絶対に避けなければならない川崎戦での先発出場へ、視界は開けた。

 「自分たちを信じてやるしかない。一人一人が初心に戻って、やるべきことをやる。このチームは能力は低くないんだから」。帰ってきたエースの力強い言葉が、チームに再び生命力を吹き込む。 (宮崎厚志)

 

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