藤村官房長官は２０日午前の記者会見で、尖閣諸島（沖縄県石垣市）の購入を目指す東京都から１７日夜、同諸島・魚釣島への上陸申請に関する文書の提出があったと明らかにした。上陸者や上陸時期に関する記載に不十分な点があるとして受理せず、書類は「一時預かりの状態」にしたと説明している。
藤村氏は記者会見で、都の上陸を認めるかどうかの判断を明らかにしなかった。「内容、必要性、所有者の意向、尖閣諸島の平穏かつ安定的維持管理のためという政府の賃借の目的等を総合的に勘案し、判断する」と述べるにとどめた。
一方、東京都側は「今は、申請書類の書式を政府と都の担当者間で詰めている段階で、正式な上陸申請ではない」としている。都は、埼玉県在住の地権者の同意書を添えて、政府に上陸申請を行う方針だ。