中国:反日デモ拡大…20都市以上で発生
毎日新聞 2012年08月19日 21時00分(最終更新 08月19日 22時28分)
【北京・井出晋平】香港の活動家らが上陸した沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)の中国領有権を訴える反日デモが19日、広東省深センや浙江省杭州、四川省成都など中国の少なくとも20都市以上で発生した。深センでは一部が暴徒化し、日本料理店の店内を破壊した。北京の日本大使館によると、邦人にけがなどの被害は確認されていない。各地での大規模なデモは、10年9月に尖閣諸島沖で起きた漁船衝突事件以来。(深センのセンは土へんに川)
中国では18日にも陝西省西安などでデモが発生。19日に日本人10人が尖閣諸島に上陸したことでデモの拡大に拍車がかかったとみられる。
丹羽宇一郎・駐中国大使は19日、反日デモで在留邦人や日系企業に影響が出ないよう中国外務省に申し入れた。
香港公共ラジオなどによると、深センでは午前10時(日本時間同11時)ごろからデモが始まり、約2000人が「打倒日本帝国主義」「日本製品をボイコットせよ」などと書かれた横断幕を掲げて行進。警察車両を含む日本車数台を破壊したうえ日本料理店の窓ガラスを割るなどしたため、数人が公安当局に拘束された。各地のデモは、午後になって収束に向かった。