02今週の試打クラブ
マーク金井/金谷多一郎  
「このシャフトを挿すことでさらにコントロール性がアップする」と金谷も絶賛の〈アッタス6S〉。
税込み価格3万6750円。
問合せ:USTマミヤ
(マミヤ・オーピー )
tel 03-5437-2430


i15ドライバー(ピンゴルフジャパン)

トラディショナルな洋梨型のヘッド形状。独自のウエートシステムで重心を浅めに設定し、コントロールしやすいヘッドにした中・上級者向きのモデル。チタンカーボンの精悍なフィニッシュも魅力。素材/チタンヘッド体積/460cm³ロフト角/9.5度シャフト(フレックス)/USTマミヤ アッタス(6S)長さ/45.75インチ重さ/316.9グラム税込み価格/5万7750円問い合わせ先/tel 03-5916-1812 
※スペック等はすべて、USTマミヤ アッタス装着モデルのもの

DATA(金谷プロ試打による)
使用シャフト USTマミヤ
アッタス(6S)
打ち出し角度 14.3度
クラブのヘッドスピード 44.6メートル/秒
ボールスピード(初速) 65.9メートル/秒
バックスピン量 1998回転/分
サイドスピン量 390回転/分
打球の左右のブレ センター

実戦的な機能が向上するわせですねーマーク金井

今回は、ピンの2010年モデルで中・上級者向けの<i15ドライバー>です。ヘッド体積460cm³の大型サイズなので当然フェース面も広いのですが、その広い面積がゆえに、重心は浅い……。一見、大型で打ちやすく見えるクラブですが、決して楽に球が上がるタイプのクラブではないですよね。
打ってみると分かりますが、重心は実際に浅めで、吹き上がらず強い球筋が出るクラブです。重心距離が長めですから、バックスイングでフェースを開いて、ダウンでそれを閉じて――といったウッド的な打ち方は向かないですね。目標にスクエアに向けて、真っすぐシャープに振り抜く、アイアン的な打ち方が合うと思います。
フェース角もスクエアから1度オープンの設定ですし、重心距離も長い。このあたりは左に行かせたくない中・上級者向きの設計だと思います。スライサーが使うのであれば、同じピンならシャローヘッドの<G15>のほうが使いやすいでしょうね。
確かに<i15ドライバー>は中・上級者向きのモデルですが、実際にプロの試合で使うとなると、もう少しコントロール性がほしい。その点、<アッタス>を装着したモデルだと、コントロール性がグッとアップします。あそこに打ちたいと狙って打つと、シャフトが意思どおりに動いてくれるので、安心して攻められます。パワフルな米国ツアープロが思い切りたたいて真っすぐ飛ばせる設計のヘッドに、<アッタス>が持つ球筋を微調整できる機能がプラスされるという感じですね。

試打前にクラブの振動数を計測するマーク金井

マーク金井のシャフト選びで失敗しないコツ2

接着の長さで硬さの感じが変わる

シャフトとヘッドはホーゼル部の穴で接着されています。穴の深さはクラブによって異なり、シャフトを深く接着するほどシャフトは硬くなります。「アナライズ」では接着の長さの基準を35 ミリにしており、例えば40 ミリのホーゼルでも35 ミリで接着して硬さを一定にするようにしています。

コースマネジメントどおりに攻めたい中・上級者に最適ー金谷多一郎

なるほど。この組み合わせによって、さらに実戦的な性能が向上するというわけですね。なお、この<アッタス>シャフトはSフレックスになっていますが、実際、ヘッドスピードはどれくらい必要だと思いますか?
ヘッドスピードは、44~48メートル/秒はあったほうがいいですね。そして、このモデルでは46インチ以上の長尺も向かないと思います。遠くへ飛べばいいという考え方ではなく、セカンドを打ちたい場所に狙って球を運ぶ。そういうコースマネジメントに裏打ちされた飛距離を出せます。意外な組み合わせにも思えますが、中・上級者にはおすすめのクラブです。
ヘッドスピードが44~48メートル/秒ぐらいあって、コースマネジメントをしっかりしたい人にはベストマッチングといえますね。

今週の結論

i15ドライバー
×アッタス(6S)

ヘッドスピード44~48メートル/秒程度で、
コントロール性を重視する人にいい!

「コースマネジメントに裏打ちされた飛距離を打ち分けられるクラブ」と金谷