魔法少女リリカルなのは ~一般人な転生者~ (奇跡的な人間)
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あれから四年…二次創作の時間経過は早い
転生してから四年の歳月が過ぎ、桜の舞う季節。
俺がここ、私立聖祥大学付属小学校に入学してから二度目の春が訪れた。
校舎へと続く坂道には新入生を迎え入れる為の桜が咲き誇っている。俺は別に花を愛(め)でるほど雅(みやび)な人間ではないが、その美しさ眺めには、ついつい目を奪われてしまう。
だが、それも一瞬のこと。
俺はこれからの一年間を共に戦い抜いていく戦友達と教室―――直球に言えばクラスのこと―――のことで頭がいっぱいだった。
★
まず、何故俺が私立聖祥大学付属小学校に入学することになったところから語るとしよう。
えっ、そんなことどうでもいいって?
言わせなきゃこの小説終わるぞ?多分。
それはある日訪れた。
転生してから一年と数ヶ月が過ぎた頃、俺の家に一つの荷物が届けられた。この世界における知り合いは家族兼相棒であるアスナと近所のおばさん(以外と仲いい)だけなので、何かの間違いだと思ったが届け先のところにちゃんと俺の家の住所が書かれていた。
届けた人の名前はシン。よくわからなかったが開けて見ると中から私立聖祥大学付属小学校の男子制服と一枚の手紙が入っていた。手紙を読むと、次のような内容が書かれていた。
『鳴海一哉殿へ、
元気にしておるか?覚えているか分からんが、ワシじゃ。神じゃ。神の間からお主の行動は見させてもらっておるが……なんじゃあれは!原作介入の「げ」の字もないではないか!!そういうことなのでお主を私立聖祥大学付属小学校に入学させることにした。入試をせずに入れるのじゃ、感謝するのじゃぞ?
神より
P.S.←これどういう意味?』
ふ・ざ・けんなぁぁぁあぁぁ!!!
と叫んでしまった俺は悪くないと思う。ちなみにP.S.とはa postscriptの略で、意味は追伸だ。
とまあこんなことがあり、俺は私立聖祥大学付属小学校生徒になった。そして現在俺は自分のクラスがどこか貼り付けられている掲示板を見る。なるほど、今年はBクラスか………。ん?
3年B組
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アリサ・バニングス
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高町なのは
月村すずか
鳴海一哉
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ナンダッテー!!
原作三人娘と同じクラス…やっていけるのか?……………………もっと見たくない名前があった。
神羅騎士
何このあり得ない名前?誰もがそう思うだろう。神羅騎なんて苗字はない。唯一名前だけがまともだな。
『〔マスター、これ神羅と騎士で別れていると思うよ〕』
アスナが念話でそう伝えてくる。なんと。俺はてっきり神羅騎 士(しんらき つかさ)と読むと思っていたんだが。
『〔それとマスター、神様から音声メールが届いているよ。〕』
「〔音声メール………?取り敢えず流して〕」
『〔分かった〕
〔『やあ鳴海一哉君。せっかくワシが私立聖祥大学付属小学校にいくよう手配したのに一回も原作メンバーと関わらなかったじゃないか。そんなわけじゃから君を原作メンバー+もう一人の転生者と同じクラスにしてやったぞ。感謝するんじゃな。神より。P.S.←これの意味教えてくれてありがとう。おかげで神同士での文通がより一層楽しめるようになったわい』〕
〔……………だって。〕』
神同士で文通なんてするのかよ。なんか俺の中の神様像がどんどん崩れ去っていく。神は死んだ、ってか?
取り敢えず腹くくるとしよう。
★
教室に入り、指定された席(出席番号順となっているため、必然的に月村すずかの後ろになる。ちくしょう)に座って本を読む。ブックカバーを付けているから周囲には知れていないが、俺が読んでいるのはIS〈インフィニット・ストラトス〉っぽい本だ。この世界では何故か前世のもののパロディのようなものが多い。まあ漫画とかはそのままあったりするが。
先生が教室に入って来て、自己紹介が始まる。
一番最初のやつのは無視して、バニングスの自己紹介を熱心に(周囲には悟られない様にして)聞く。うーん、やっぱりくぎゅボイスはいいな。シャナたんのうるちゃい、うるちゃい、うるちゃいとかルイズのバカ犬ーーー!!とかいつか聞けるかな?
そしてやって来ちゃったよ、アレの番が。
「神羅 騎士(しんら ナイト)だ。趣味・特技は自分の顔を研究することとスポーツ全般で、大抵何でも出来る。俺に出来ないことは無いぜ。」
凄いな。ここまでウザくてかつ言い切れる人は一千年に一人の逸材だろう。バニングスのほうを見る。すごいよ。まるで汚物を見る様な目だ。俺はあんな視線、受けらんねぇよ。受けた時点で終わりだよ。高町と月村は……後ろからじゃ良く分からんが、きっと似たような顔しているな。なんというべきか、体から発せられるオーラが物凄いです。
「将来の夢は、まあこの俺のイケメンフェイスを生かして色々なことをやりたいな。例えば世界一イケメンなアクションスターになっても良いし、この美声を生かして歌手でも良いや。お前ら俺に惚れるなよッ!!」
言われなくても。それと目をハートにしている君たち。今すぐ精神科にいってきなさい。そして一生退院するな。
そのあと高町と月村の自己紹介があった。田村ゆかりボイスは良かったな。月村のは………誰だったっけ?でもいい声してた。とまあ次で俺の番なので席を立ち、自己紹介を始める。
「鳴海一哉です。趣味・特技は家事です。良かったら気軽に声をかけてください。一年間よろしくお願いします。」
一礼して、席に座る。可もなく不可もなく、 一般的な自己紹介。さて、この一年間はどうするべきか。原作メンバーに話しかけられたとしても普通に対応しよう。変に拒否すると言いよってくる可能性も無きしかずだ。
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