遂に日本外国特派員協会(FCCJ)の審理の結果が出た。審議会で「貴殿が表明したようにブログ掲載記事の自主的削除を直ちに実行されるよう求めます」
だが「万一にも貴殿が本件実行を放置された場合には定款・会則に従い厳しく対応することをお知らせします」と。もう既に削除したと思っていたが未だ何もしてないと言う認識で迫っている。削除しなければ「厳しい対応」をすると。何処がどう不適切か分からないね、これでは。FCCJに関する記述は全部削除と言うことか?審議会で私の傍に座った前会長が小声で「ブログは書いても構わないのですよ」と励ましてくれたが、それを寄りどころにするしか無い。
それとは別に全会員宛にジョージ・バウムガルトナー会長よりメッセージが出ている。会長の強引な政策に反対する元会長たち、ロウリー、ネフ、ヴァン・ウォフェーレンの3人がGに対して公開で質問と弾劾をしたのに答えている。回答者は会長と福永、村上、ジョナサンの2人の理事と財務委員長たち。僕等が幾ら質問を送っても無視の上、処罰で対抗して来るから随分と差別がある。この件についての感想は明日書く。
マドンナが監督・脚本のW&E。Wallis とEdwardの頭文字。 Wallis(アンドレア・ライズブロウ)はSimpson夫人、Edward(ジェームス・ダーシー)はウィンザー公爵で後のエドワード8世。この二人の出会いから愛するシンプソン夫人のために王位を捨て去る話は誰でも知っている。
マドンナはこの「王冠をかけた恋」を現代、NYに住むウォーリー(アビー・コーニッシュ)と言う同じ悩める女性の目を通して描いているのが斬新で訴えるものがある。
1998年NY。富と名声に包まれた夫ウィリアム(リチャード・コイル)とアッパーイーストの豪華アパートに住むウォーリーの悩みは結婚生活6年で子供に恵まれず、医師の進める不妊治療にも非協力的。ウィリアムスは勤務と称して毎晩遅く出歩き帰宅しない日もある。文句を言うと殴る蹴るのDV。このシーンはウィリスの最初の海軍大尉との結婚生活とダブル。悩んだウィリスは夫が上海へ赴任すると同時に離婚して、富豪のシンプソンと再婚しロンドンに住むことになる。その時友人に招かれたパーティで女好きのエドワードが一目惚れしてロマンスが始まるのだ。
1972年と随分昔にパリで死んだエドワード、1986年に90歳で亡くなったウィリスと何処で1998年のウォーリーと結び付くのか?
ニュースで知ったウィンザー公爵夫人の遺品がサザビーでオークションにかけられ事前の展示会で一つ一つの宝石や家具に心が奪われる。そしてその品物を通して1930年代のエドワードとウォリスの華やかだが誰もが認めないロマンスが展開される。
連日展示会の閉館時間まで立ち止まって見詰めるウォーリーをサザビー警備員のエフゲニ(オスカー・アイザック)が気にかける。そして言葉を交わしているうちにエフゲニはウォーリーを忘れなくなってしまう。
過去のイギリス宮殿で王冠を賭けた恋と現代NYでの人妻と亡命ロシア人で警備員との恋がパラレルで描かれる。
王冠を捨てた激しい恋などと世間では騒ぐ程にマドンナはエドワードに関心を持っていない。まして仲の良かった弟のジョージ6世が兄の帰国要請をヒトラーと食事したからとエリザベス妃の一言で拒否するシーンなどはハイライトになっても良い場面だが一瞬の描写でしか過ぎない。ヒット作「英国王のスピーチ」で有名になった「吃音のジョージ」をもっと見たかったが。
時代を超え場所を超越して二人の女性の交流を描くことに集中している。オークションで手にしたキッド皮の長い手袋をウォーリーはウォリスにセントラル・パークで返してやる。スタイリッシュで美しい画面で時空を超えた女性同士の絆が展開する。
商業的にヒットする作品では無いがマドンナの才能を感じさせる映画だ。
11月3日よりTOHOシネマズシャンテ他で公開される。
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