内村“誤審”で評価された日本人審判
2012年08月19日 18時00分
【ロンドン五輪熱闘の舞台裏(3)】
ロンドン五輪ではスポーツの根幹にかかわる誤審が相次いだ。柔道男子66キロ級の準々決勝では、海老沼匡(22=パーク24)の試合で、韓国選手の勝利となる3―0の旗判定が協議後、正反対の結果に。ボクシング男子バンタム級2回戦では清水聡(26=自衛隊)が3回に奪ったダウンを、レフェリーがカウントせずに判定負け。その後は提訴が認められて結果が覆り、そのレフェリーは大会から追放された。
レベルの高い試合を裁かねばならない審判員の技術、意識の向上などに課題を残した形だが、体操の男子団体決勝で判定が覆った件は、前述のケースとは微妙に違う。なんと“誤審”した審判が評価を高める“逆転現象”が起きている。
前代未聞の出来事は、エース内村航平(23=コナミ)による最終種目あん馬で起こった。最後の演技者として登場した内村は、着地する際に大きく体勢を崩して4位に。日本代表のコーチ陣による抗議が奏功し、2位にランクアップしたのは周知の通りだ。
ところが、これが国際体操連盟(FIG)に評価されているという。
「あの日、D難度(演技価値点)を採点していたのは日本人審判の竹内輝明さんなんです。日本人の演技に対し、日本人が辛めに採点したので、逆に『日本人はフェアだ』と言われています」(日本体操協会関係者)
審判といえど人の子。対象が自国の選手なら甘いジャッジをしても不思議ではないし、国際大会ではよくあること。しかし竹内氏の場合は、メダルに絡むかどうかという重要な局面でも厳しく採点した。
判定ミスには違いないが、これが“えこひいきしない日本人”と評価を高めたという。
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