どうやって表現したらいいのか、書きあぐねています。
ベラルーシで子供たちを甲状腺検査をしていただいたとき。
男の子たちが変な顔して出てきます。
「どうしたの?」
「パンツ下げられて、ボコって押された」
ー甲状腺の異常、成長ホルモンの分泌異常。心配なのは小児甲状腺ガンだけじゃない。
だから、性器の発達についても、チェックすると。
発達の遅れ、さまざまなトラブル、形状の異常などなどが起こってくると。
甲状腺の異常は、甲状腺だけの問題ですまない!
昨年、スモルニコワ先生から、日比谷公園で、マラソンの準備のために、汚染アスファルトに座っている男性たちに、「性器が被ばくするから座るんじゃない」と言いに行かされた話をブログに書きました。
0.12マイクロシーベルト/h前後だったでしょうか。「そのカウンターを見せたらわかるから」と笑顔で(あなたの言いたいことはきっと伝わるはず)というスモルニコワ先生のスマイル光線を背中かから浴びて、私はしぶしぶしぶ、警告を告げに行った話。
でも、そのとき、正直、私にはその話の怖さの実感がありませんでした。
私達が保養で受け入れていた子供たちは小学生でしたし、大きい子供がいても、性器の発達うんぬんの話などするわけもありません。
(広島のBBCに連れて行かれた被ばくされたかたが、性器の大きさや形状まで裸でチェックを受けたというくだりも嫌がらせかと思っていましたが、実際に、調査をしていたのだと思いました)。
今回、ベラルーシの医療現場に実際にいってみて、はじめて事の重大さがわかりました。
汚染された砂や土、学校のグランドで子供たちが運動したり、座り込んだり、どろんこ遊びしたり、体育座りをしたり、腹ばいをしたりすることがどんなに危険なことなのか。
ガンマー線を溜め込んだ水(プール)の中に子供たちを漬け込むことが、安全だというデータも何もない。
勝手につくられた基準以下だから安全の「はず」とされているだけ。
『内部被ばくを生き抜く』(鎌仲ひとみ監督)のスモルニコワさんの特典映像をご覧になってください。
鼻血を甘く見ないこと、すべての始まりの序章であり、シグナル。それを放置したらいけない。
わずか2才で子宮がんになり、子宮の一部が解け出してしまったナースチェンカの小児がんとの戦いの症例が語られています。
(お医者さんに調べてもらったら、年齢はともかく、そういう珍しい症例は世界でも数例あるのだそうです)
ベラルーシでの甲状腺検査のときの話、日比谷公園での話、ナースチャンカの話が、自分の中で一つになり、それは、本当に恐ろしいことだと今更ながら身の毛がよだちました。
私が自分で見たのは、女の子の性が、第二次性徴のときに、男の子に変わってしまって入院していた子たち。
ベラルーシでの汚染地域での妊娠、女性10人に二人の割合。表に出ない数字。
大人が誰一人として、子供たちの人生に責任取れない。
政府は、住民に補償ができないのなら、まずは早急に子供たちを避難させたり、疎開させたり、保養させるべき。住宅ローンをストップすべきだ。放射能が高い低いにかかわらず。
家族一緒に避難できるように取り計らうべきだと思う。
26年たってみて、ベラルーシでの汚染された地域とそうでない地域の政治的にも、環境的にも、経済的にも落差が激しい。
日本はそのような差がでないために、日本中に汚染された汚泥やガレキをばらまいているけれど、今は、汚染のない土地や畑を死守し、子供たちを守ることに命をかけるときだと思う。
子供を守れず、私達の命の意味があるか?
今まで無関心だったお父さんたちにも、どうか考えて欲しい。
放射能は私達の遺伝子を切断し、DNAをおかしな形に修復することがある。赤血球の形状も変わって突然死を引き起こすこともある。
全員が同じ症状が出ることがない。
しかし、父親ならば男の子の性の成長の危険を、放置できないはずだと、わかるはずです。
(この話題を書くときに、逡巡した。決して差別のために、この話題が使われませんように。どうかどうか子供たちを守るために)
まだ、再稼働しますか?まだ、このエネルギーに頼りたいですか?
泣き寝入りすれば子供たちの被害が増えることをどうか思いやってください。
ベラルーシの宿舎でた日本の女の子たちの部屋からこんな声が聞こえてきました。
「『私たち、ながいきできますか?』だって、本当だよ!」(怒)
「そうだよ、そうだよ、本当に長生きできるのかっ」
「政治家は何をやってんだ!」とアジテーションが聞こえてきました。
『福島の子供たちからの手紙』という本をベラルーシのサナトリウムの施設長さんにプレゼントしようと思って置いていたら、それを子供たちがみつけて読み始めていたのです。
子供たちのさまざまな思いが込められた作文や手紙が載っています。
口々に、「本当だよ」「わかる、わかる」「いったいどうしてくれるんだ!」という小学生の女の子たちの聞こえてきた声を聞きながら、ひたすら心の中で、わび続けました。
ごめんね、力がなくて、今に、みんなであの総理大臣をひきずりおろして、みんなを安全な場所で安心して、とんだりはねたり外で思い切り遊べる場所を探すからね。道は遠いが、急がねばならない。
予防せよ!
性器の被ばく
8月 18th, 2012 · 6 Comments
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日々の活動お疲れ様です。
アスファルトに直に座り込む・・・たまにコンビ二の駐車場でヤンキーっぽい若者が、そんな格好をしている姿を見かけることがありますが、都内では「危険行為」になってしまうのですね。
勿論、近所の公園の芝生に腰を下ろす事も厳禁でしょうし・・・
何て、息苦しい世界になった事か!
私には耐えられませんね。・・・
Posted at 2012.08.18 11:19 AM by 徒然熊
徒然熊さん、原発事故の罪深さ、それを過小評価する人間の罪深さに、ただただ、胸がつぶれる思いです。
今の子供達は、腎臓が悪くて→足首が悪いので、もともと、昔のヤンキーのように「しゃがむ」ことができません。だから、べったり座っていて、ぎょっとすることもありますね。
放射能以前に、身体に毒素が蔓延していると、腎臓が弱っていて、しゃがめない子が増えています。
Posted at 2012.08.18 12:02 PM by mika
なるほど、野呂さんの鋭い観察眼には恐れ入ります。
「身体に毒素が蔓延・・・」そうですね。例の遺伝子改悪食品の日本進出作戦により、既に加工食品等をよく食べていた子達は、その兆候が現れているのでしょう。
私は知らなかったけど、国内の豚や鶏の餌にモンサ●トの改悪トウモロコシが既に大量に使われていた・・・なんて、ショックを受けました。本当に食料事情と言い、環境汚染と言い、日本は瀬戸際まで来てしまいました。
Posted at 2012.08.18 3:40 PM by 徒然熊
徒然熊さん、ここで、隠されたウミを出しきるしか無いです。とても苦しいですが。アメリカからみて、私達も、豚や鶏の一派なのかもしれないと思う時があります。
でも、絶対にこのままで終わってはいけないと思っています。
巻き返すには一世代、二世代かかっても、と思います。事故から本当の意味で立ち上がるには時間がかかりますが、原発同様、人を苦しめるものを追い払って行きたいと思います。
Posted at 2012.08.18 10:37 PM by mika
野呂さんこんにちは。
野呂さんは体調など大丈夫ですか?しばらく更新されていないと心配です。
神奈川西部在住ですが、鼻血はうちの娘も原発事故後時々出します。最近は埃っぽいところへ行った時に2回、茨城の実家へ行った時は2回行って2回とも出ました。埃があるとすぐ…という気がします。
下の男の子はまだ小さいのですぐに地べたに座ってしまいます。いつも口うるさく座らないように怒ってしまいます。
散歩も普通にさせられないなんてと腹が立ったり悲しくなったり、多分みなさんそうだと思いますが疲れてきましたね。
娘の鼻血ももうみたくないです。体の中では何かが始まっているのでしょうか?血液検査をしてみた方がいいですよね?
例えば海外への1ヶ月の保養を年に2回か3回するだけでも汚染地に住み続けられるものでしょうか(夫が1年ほど海外勤務になりそうなので)。それとも下の子の幼稚園や小学校を考えると西に移住したほうがいいのか、移住しても外食や給食で放射能が追いかけてくるというコメントを目にしたこともあり、悩みます。
ACTAの問題もあり、もし野呂さんのブログも見られなくなったらと思うと、本当にお先真っ暗な気がしてしまいます・・・。この国が怖いです。
Posted at 2012.08.19 9:52 AM by ぴょこ
ぴょこさん、しばらくブログが書けなかったのは、ベラルーシに行っていても、子供たちの甲状腺検査が無事に終わるまでは、どこに行っているとか、そういうことを書けませんでした。心配しすぎと言われそうですが、ベラルーシには山下氏の育てた甲状腺の医師がたくさんいるのです。私達の情報が漏れて、「子供たちのセカンドオピニオンは、福島で」という圧力がかけられやしないか、ドキドキしていました。無事に甲状腺検査を終えられたのは、帰国の前々日。それが終わるまでは、生きた心地がしませんでした。そのあと、留寿都村の保養に入ったのですが、通信状態も悪く、ようやく落ち着いて書けるようになったのがここ2~3日です。
海外に出られるのなら、子供を連れて出たほうがいいです。
今回、ベラルーシでも、子供たちは最低英語は話せたほうがいいと思いました。日本のように誰かが言っていることをうのみしなくても、いいと思います。
視野が広がるから。英語の他に2~3ヶ国語を話せる人が大陸にはゴロゴロいます。
ロシア語、日本語、英語を使いこなす通訳の人もいました。
子供は小さいから、放射能の影響を地面からモロに受けますから、だるくなってしまうこともありえます。
子供たちには、そういうふうに視野の広い、思いやりのある人になってほしいです。
Posted at 2012.08.19 4:53 PM by mika