大津市の沢村憲次教育長(65)が男子大学生(19)=殺人未遂容疑で現行犯逮捕=に襲われた事件で、市は16日から、市教委がある市役所別館の入り口や本館の市長室前に警備員計3人を常駐させるなど警備を強化した。
市民が出入りしやすいよう、市はこれまで警備員を配置していなかった。職員には名札着用の徹底を指示し、外部の人には声をかけて行き先を確認するという。現在は早朝に庁舎入り口を開けているが、始業時間ごろまで遅らせることも検討する。
県警はこれまで、市立中の男子生徒の自殺問題を踏まえ、批判を浴びている市役所や市教委幹部宅周辺をパトロールしてきた。しかし、教育長の襲撃事件後、16日も教育長や学校関係者の殺害を予告する脅迫電話が県警にかかってきている。県警は、教育長や中学校長の自宅前に、警察官を常駐させることも決めた。同日午後、男子大学生を殺人未遂容疑で送検した。
一方、男子生徒の自殺問題を再検証する第三者調査委員会については、市は25日にも初会合を開く方針。