まじめは寿命を縮める
「『不良』長寿のすすめ」
奥村 康(順天堂大学 医学部 教授)
2009年、宝島社 発行
奥村 康(おくむら こう)、順天堂大学 医学部 免疫学講座教授。
医学博士。日本免疫学会会長。免疫学の第一人者。
今までいろんな「がん」の本を読んできたけど、
この本は「目からウロコ」本だ。
非常に面白い視点から書かれている。
それは何かというと、「笑い」だ。
以下、備忘録メモです。
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免疫力
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「まじめ」人間は、自分の楽しみより「~ねばならないこと」が多くて、
ストレスをためこみやすい人。心配性な人。
日本人の7割はこの「まじめ」タイプ。
120年生きた世界長寿の3人がみなマイペースで、
好きなお酒やタバコやチョコレートを楽しんでいた。
共通するのは、明るくたくましくマイペース。
いい意味で「わがままでやんちゃ」
不良長寿のカナメは、「免疫力」。
「生命力」は「免疫力」。
「長生き力」は「免疫力」。
「免疫力」とは、ウイルス、細菌、ガン細胞など
からだの中に存在すべきでない異物が外から入ってきたり、
体内に発生したときに、それを排除する力。
免疫力をつかさどるのは、血液の中の「白血球」。
白血球にはいろいろな種類があるが、
主なものは「リンパ球」「顆粒球」「マクロファージ」の3種類。
なかでも免疫力の主役が「リンパ球」
ガン細胞を見つけ出して殺してくれるのは、
リンパ球の「NK(ナチュラルキラー)細胞」。
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毎日ガン細胞が
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だれでも毎日、「3~5千個のガン細胞」が生まれている。
医者に「ガンですよ」と言われないだけの話。
ただし、「免疫力」がガンに勝っている間
(NK「ナチュラルキラー」細胞が元気の間)は、
ガン細胞は片っ端から撲滅されて増殖しない。
免疫力が弱まると、ガン細胞は一気に増殖し始める。
NK細胞は年を取るとどんどん弱まる。
だから長寿社会ではガンが多くなる。
「笑い」こそ最大の免疫力活性薬。
「笑う門には福来たる」は全く正しい。
ゲラゲラ笑うと、ガンの腫瘍マーカーの値が改善したり、
血糖値が下がる。
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よく笑って動く
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免疫力を元気に保つ生活習慣は?
よく笑って動く。
「笑い」は、ガンも認知症も遠ざける効き目が、
科学的に立証されている。
「幸せだから歌うのではなく、歌うから幸せになる」
(ジェームズ・ランゲ)
「健康だから笑うのでなく、笑うから健康になるのだ」
(筆者)
「おもしろいから笑う」当たり前。
問題はつらい時や悲しい時。
病気になりたくないなら、どんなに心がふさいでいても、
ワハハと笑うこと。カラ笑いでかまわない。
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笑いのエクササイズ
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「笑い」は、いつでもだれでも簡単にできて、
免疫系の活性パワーが世界中で証明されている<エクササイズ>。
「形だけでお笑顔と笑い声をつくれば、気が晴れる」
●笑いのストレッチ
息を思い切り吸い込んで、吐くときに「あ~~~~~」。
「は」をのせると「は~~~~」という大きな声が出る。
次にそれを短く区切ると、「あはははは」という大笑いになる。
1回でやめないで、できる限り繰り返す。
どんどん調子が出て、芯から楽しく笑っている自分に気が付く。
笑いのストレッチを毎日続けると、体力ならぬ「笑力」がついて、
どんな悲惨な状況に突き落とされても、笑って気持ちを切り替えられる。
人間は心の持ち方を変えることによって、運命をも変えることができる。
心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。
できるかどうかわからない試みを成功させるただ一つの方法は、
まず、それができると信じること
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口の端をぐいっと
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「あえいうえおあお」と発声練習をして、
こわばった顔の筋肉を動かすだけでもいい。
笑う気分でないときは、手で口の端をぐいっと持ち上げる。
これだけでも効果はある。
「人は走りながら悩むことはできない」
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笑い学会
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「笑い」の効用
モルヒネの6倍以上とも言われる強力な鎮痛作用を持つ
神経伝達物質エンドルフィンが増えて、痛みを忘れさせる。
「日本笑い学会」
日本笑い学会 公式サイト日本笑い学会 - Wikipedia大阪なんばグランド花月にて、
NK活性が、開演前に比べて明らかにアップ。
ガンの治療に使われる免疫活性剤で、
同様の効果が表れるまでに数日かかる。
笑いの効き目は、薬をはるかにしのぐ。
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異性と長寿
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異性にムラムラッとする回数が多い人ほど死亡率が低い。
男として枯れてしまうと、命もみるみるしぼんでいく。
チョコレートには、恋のときめきと同じ作用をもたらす
物質が含まれる。
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泉重千代さん
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120歳生きた泉重千代さん
「あるものをなんでお、腹7~8分目に食べる」
「酒と女かのぅ。黒糖焼酎を薄めて飲むんじゃ」
奄美特産の30度の焼酎7勺(130ml)に水を加え、
3倍の2合にして熱燗にする。
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喫煙と肺がん
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タバコ、焦げた食べ物、排ガス、食品添加物は「発がん性物質」。
ところが、
●日本人の喫煙率
1965年:男82%、女16%
2005年:男46%、女14%
●肺がんの死亡者数
1970年:1万人
2002年:5万6千人(5倍以上)
喫煙率は半分になったが、肺がんは5倍。
肺がんの原因になる大きな要因が<別にある>。
昭和30~50年、男性の多くがフィルターなしの
「両切りピース」をふかして、高度成長期で
公害がひどくて光化学スモッグ警報が発令されていた。
大気も汚れていた時代の方が、
肺がんに命を奪われる人はずっと少なかった
禁煙の動きは世界中に広がっているのに、
WHO(世界保健機構)によれば、
世界全体のガンによる死因の第1位は、男女を問わず肺がん。
喫煙者が半減しても肺がん死者は増え続ける。
原因は、不明。
少なくとも、50歳以上になってからの禁煙は、
ほとんどその後の健康や長寿にとって意味がない。
むしろ、長年の習慣を変えて無理矢理禁煙することは、
本人にとって大きなストレス。
イライラ、欲求不満、罪悪感、自己嫌悪、欠落感、
これらはすべて免疫力を弱める要因になる。
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5年生存率と死者
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5年生存率が上がっても、ガン死者が減らない理由。
「ガン化した部位は手術ですべて切り取りました。
体内に散らばっているはずのガン細胞も、
最新の抗がん剤で完全にやっつけました。
ただし、患者さんの身体もメチャメチャにいめつけて、
免疫力も自然治癒力も破壊してしまい、残念ながらその後、
お亡くなりになりました」
ガンの5年生存率は年々高まっているのに、
ガンで亡くなる人は年々増える
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冷えは万病のもと
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病気は、ガン、脳梗塞、糖尿病、高血圧、リウマチなど
出てくる場所は違うが、すべてに通じる大きな原因。
それは「冷え」。
冷えると血管が縮んで血行が悪くなり、細胞は栄養をもらえないし、
病原菌など有害物質が体内にいつまでも居座る。
病気になりたくなければ、入浴、運動、身体を温める食べ物
などで「冷え」を退治する。
「体温が1度上がれば、免疫力は目に見えてアップする」
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ガン体温
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ガン細胞は43度で死滅する。
NK細胞は、体内温度が37度以上(脇の下の検温で36。5度以上)
で活発に働き、35度台の低体温になると非常に弱まる。
同時にガン細胞が勢いづくので、35度は「ガン体温」と呼ばれる。
40度ぐらいの、ややぬるめのお湯に15分ほどゆっくりつかるのがいい。
中年以降は、石鹸を使いすぎない。
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発酵食
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栄養学者の間では
「昔ながらの食べ物はすべて身体にいい」というのが定説。
いわば壮大な人体実験の結果、身体に有用で安全だと
証明されたということ。
「NK細胞」は、
「納豆菌、乳酸菌、キノコ類」を摂ることで活性化できる。
「長寿の人は発酵食をよく食べている」
「味噌、納豆、漬物」などを毎日いろいろな種類、少しずつ食べている。
この「発酵食」こそが腸を健康にして、NK細胞を活性化させる。
「発酵食品」は、古来の長寿サプリメント。
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