特集ワイド:西新宿から4キロ2時間、「素人の乱」デモに参加した 「再稼働反対、再稼働反対!」鳴りやまないシュプレヒコール

毎日新聞 2012年07月04日 東京夕刊

仮装や野田佳彦首相の人形を手にデモを率いる先頭集団。後ろに普段着の人たちが連なる=東京都新宿区で2012年7月1日、竹内幹撮影
仮装や野田佳彦首相の人形を手にデモを率いる先頭集団。後ろに普段着の人たちが連なる=東京都新宿区で2012年7月1日、竹内幹撮影

 午後4時、集会場の新宿中央公園に行くと、雨のせいか人は2000人ほどだ(主催者発表は8000人)。松本さんがマイクを握る。「世の中全体は『原発なくせ』なのに、6月8日の会見で野田(佳彦首相)は『原発は国民生活に重要な電源』と元に戻した。人のこと何も聞いてないんじゃないか? あんな態度されたら怒るでしょ? 今回は反原発だけでなく、変なこと言うヤツを引きずり下ろすため、『ふざけんじゃねえ』と民衆の怖さを見せつけてやりましょう!」

 松本さんの魅力はリーダー然とせず、一見いいかげんっぽいところだ。この緩さは、私が最近まで駐在したイタリアのデモ指導者に通じる。昨年6月の脱原発国民投票の前後、ローマに20万人も集めた政治運動家、ジャンフランコ・マシアさん(51)も肩の力の抜けた人だった。「主義が人を集める時代じゃない。それよりも口コミ。あいつが行くなら俺もというつながりが大事。政治思想が先に立つと必ず失敗する。人の雰囲気が似てきて、後から来た人をバカにしたり、考えを押しつけたり。若い人はリーダーや組織化を嫌う」と話していた。

 「素人の乱」はそれを心得てか、主張は単純明快、常連も「制服向上委員会」という名の美少女グループからグリーン政治家、知識人までごちゃ混ぜで、指導者が、がならない。「我々はー」という60年代の声色で引っ張ろうとすれば、参加を迷う人を逃がしてしまうと分かっている。

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