他言語ニュースを見る

人気検索ワード:

検索
line
野田首相の書簡に反論 韓国政府が方針を検討
2012/08/19 15:37 KST文字拡大 文字縮小印刷 つぶやく

【ソウル聯合ニュース】韓国政府は、日本の野田佳彦首相が李明博(イ・ミョンバク)大統領宛に独島訪問などについて遺憾を表明する内容の書簡を送ったことに対し、返書で反論する方針のようだ。

 韓国政府関係者は19日、「野田首相の書簡に対応しなかったり、書簡を返送することは不適切で、返書を送ることが適切だとみている」と述べた。

 外交通商部は政府の対応方針をめぐり、実務的な検討を行った結果、返書を送る方に重きを置いた検討結果を青瓦台(大統領府)に報告したという。

 別の韓国政府関係者も「野田首相の書簡は一つの措置なので、何の対応も示さないのは難しいだろう」と述べ、政府内の雰囲気を伝えた。

 韓国政府は野田首相の書簡に対応しないか、または独島に対する韓国の立場をあらためて表明し反論する内容の返書を送るかについて検討してきた。

 韓国政府は、対応を示さない場合、日本の独島領有権の主張を認めているという間違った印象を与える可能性もあるとみている。外交的慣行を考慮し、返書を送る方向を固めつつあるようだ。

 ただ、返書を送る時期や内容については日本の新たな対応を見守りながら決定するとしている。

 日本は21日に独島問題をめぐる閣議を開き、国際司法裁判所(ICJ)への提起のほか、韓国との通貨交換(スワップ)協定の規模縮小などの対応策を協議する。また、独島問題を国際司法裁判所へ提訴する提案を盛り込んだ外交書簡を韓国側に送付する予定だ。

 これについて韓国政府関係者は「日本が追加措置を取ると明らかにしたので、どのような措置なのかをみてから返書の内容などを決める必要がある」と指摘した。

 韓国政府は、日本の強硬な動きの背景に、選挙を控えた野田政権の政治的思惑がうかがえると判断している。日本に対抗し強硬に出るのではなく、落ち着いて外交的対応を取るという方針を固めたとみられる。