韓国・釜山の原発:隣接する村が電力会社に集団移転要望
毎日新聞 2012年08月19日 13時59分
韓国釜山市の古里(コリ)原発近くに住むのは危険だとして、隣接する村が集団移転を電力会社などに求めている。韓国で最も古い原発。全電源を喪失する事故から約5カ月間停止していたが今月再稼働したため、福島の原発事故に重ねて周辺住民の不安は膨らむばかりだ。先進地・日本から学んで原発を導入してきた韓国でも脱原発の機運は高まっており、福島の事故を受けて日本が脱原発をどう進めるのか注視している。
長崎県・対馬から約75キロ、福岡県の約200キロ北にある古里原発。敷地フェンスの真横には民家がぎっしりと建ち並んでいた。「福島と同じ事故が起こればとてつもない被害がある。原発がこれほど隣接する集落は世界中どこにもない」。吉川(キルチョン)里(村)の代表、金明福(キム・ミョンボク)さん(51)は訴える。村には925世帯2700人が暮らす。