音楽や映像といった作品(著作物)をつくった作者には、著作権法という法律によって、コピーする、インターネット上にアップロードする、といった利用方法について、無断に(許可なく)されない権利が与えられています(作者から権利を譲り受けた人も含みます)。
ただし、個人的にまたは家庭内といった限られた環境で利用する場合には、音楽や映像をコピー(複製)することができます。しかし近年、作者や権利者の許可なくコピーし、販売したりインターネット上にアップロードしたりする犯罪が横行しています。著作物を無断でコピーし、インターネット上にアップロードしたり、それをダウンロードしたりする。これが「違法配信」です。
P2Pソフト(ファイル共有ソフト)とは、インターネットに接続された不特定多数のパソコン間でデータのやりとりを行うソフトです。ユーザーがソフトを用いてネットワークに接続し、キャッシュデータを蓄積・流通させることによりファイルデータを形成します。ソフトを起動することで自動的にデータを公衆送信(例)インターネットを通じて送信すること)するため、無断に(許可なく)行うと、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、またはその両方が科せられます。また、そのデータが海賊版で違法に流通しているものと知りながらダウンロードする場合には、2年以下の懲役または200万円以下の罰金、またはその両方が科せられます(平成24年10月1日以降)。このように、ソフトを起動させるだけで自動的に犯罪が成立するため、利用には注意が必要です。
無料の音楽配信サイトは、違法(許可なく)アップロードされた可能性が高いです。違法であると知りながらダウンロードする行為は、2年以下の懲役または200万円以下の罰金、またはその両方が科せられます。正規の配信サイト(許可を得て音楽を提供されているサイト)を見分ける方法として、「エルマーク」が表示されているかを確認する方法があります。「エルマーク」とは、レコード会社や映像制作会社との契約によって配信される音楽や映像などに表示されるマークで、一般社団法人日本レコード協会が発行しています。「エルマーク」が付与された配信楽曲等は、権利者が認めた正規の配信コンテンツです。
※「エルマーク」はレコード会社等との契約によって発行されているので、マークが表示されていないサイトで配信されている音楽や映像が全て違法であるということではありません。
自分のサイトでも、無断に(許可なく)音楽や映像をアップロードする行為は違法で、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、またはその両方が科せられます。
YouTubeやニコニコ動画などの動画サイトは、「ストリーミング」という方式で再生されています。ストリーミング方式では、視聴するパソコンにおいて一時的なデータの複製行為が発生しますが、このようなパソコンを利用する上で必要な複製については、著作権を侵害する行為にはならないため、ストリーミング方式で動画を視聴することは問題ありません。