岩手のニュース
オンデマンドバス実証試験 釜石市とトヨタ協定
岩手県釜石市とトヨタ自動車は9日、利用者の予約を受けて走るオンデマンドバスの実証試験を共同で行う協定書を締結した。東日本大震災の仮設住宅が多い市北部で、10月から運行する。市によると、実証試験は10人乗りのマイクロバス2台で実施。鵜住居、栗林両地区と市中心部のJR釜石駅、西部の県立釜石病院などを結ぶ。 利用者は前日までに希望の乗降地を電話などで予約すれば、乗車地点にバスが迎えに来る仕組み。予約が1人だけの場合でも運行する。ルートや料金などは今後決める。 釜石市内では、用地不足から交通の便が悪い地域に建設された仮設住宅もあるため、市は被災地の交通事情の変化や需要に対応できる交通手段を検討してきた。 試験は2015年3月まで。運行は地元のタクシー会社に委託する。市は本年度分の事業費2960万円を補正予算に計上。トヨタは効率的な運行計画を策定するシステムを開発、提供する。 市役所であった調印式で、野田武則市長は「心から感謝する」とあいさつ。トヨタ自動車の奥平総一郎常務役員は「釜石での試験で効果があれば、他の被災地への支援も検討したい」と話した。
2012年08月10日金曜日
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