“原点”河原で歌舞伎　中村屋一門が金沢興行

　歌舞伎俳優の中村勘三郎さん（５７）が監修し、江戸時代初期の歌舞伎発祥時の魅力を伝える「金澤河原歌舞伎」が１７日、金沢市で始まり、中村屋一門の俳優が３演目を披露した。公演は、歌舞伎の「原点」とも言える河原が舞台。全国で適地を探し、加賀藩政下で盛んに興行された金沢市内の犀川河川敷が選ばれた。

　江戸時代の庶民の娯楽に思いをはせながら楽しんでもらおうと、当時の舞台を忠実に再現。豪華な衣装に身を包み、盗賊に扮した俳優が順にせりふを朗々と連ねる場面で知られる「弁天娘女男白浪―稲瀬川勢揃いの場」などを演じた。