活動家ら“英雄気取り”こぶし突き上げ帰国

こぶしを突き上げる、尖閣諸島に上陸するなどして逮捕され、香港に強制送還された活動家ら＝17日夜、香港国際空港 Photo By 共同

　活動家らは香港の空港到着後、こぶしを突き上げ、花束を受け取った。待ち受けた支援者たちは中国国旗や横断幕を掲げて“英雄”扱いし、帰還を祝福した。

　法務省によると、香港のテレビ局関係者２人を含む７人は那覇発香港行きの民間航空機で出国し午後９時ごろ香港に到着した。船長を含む残り７人は海上保安庁の航空機で石垣島に移動し、午後９時２５分ごろに抗議船で出航した。日本の領海を出るまでは海上保安庁の巡視船が監視する。

　入国管理局の車で空港へ向かう途中、取材のカメラにピースサインをつくり「成功した」と挑発する活動家の姿も。ある活動家は中国語で「命をかけて釣魚島を取り戻す」と書かれているＴシャツ姿だった。

　香港に向かう民間機のビジネスクラスで活動家ら７人は香港や中国、日本のメディアに１人ずつ取り囲まれ「釣魚島はわれわれの領土だ」との主張を盛んに繰り返した。

　専門学校の教師という男性は「大成功だった」と強調。「石原東京都知事による購入発言や野田首相の国有化方針などがあったからこそ、こういう行動に駆り立てられた」と話した。空いた時間はくつろいだ様子で、注文した牛ステーキやカップ麺などを食べていた。