尖閣上陸の活動家らを強制送還8月17日 22時18分
沖縄県の尖閣諸島の魚釣島に上陸するなどして逮捕された香港の活動家ら14人のうち、7人が民間の航空機で那覇空港から強制送還されたのに続き、残る7人も17日夜、香港から乗ってきた船で出港し、これで全員が強制送還されました。
尖閣諸島を中国の領土だと主張する香港の活動家ら14人は、15日、魚釣島の沖合で、船で日本の領海に侵入し、その後、島に上陸した5人と船に乗っていた9人が不法入国の疑いで逮捕されました。
警察と海上保安本部は14人を取り調べた結果、不法入国のほかに罪を犯した疑いがなかったとして身柄を検察に送らず、16日夜から17日午前にかけて入国管理局に引き渡しました。
このうち上陸した活動家ら5人と香港のテレビ局の2人の合わせて7人は、17日午後6時45分ごろ、香港行きの民間の航空機で那覇空港から強制送還されました。
また、残る7人も海上保安本部の航空機で石垣空港に移送され、午後9時半ごろ、石垣港に係留していた香港から乗ってきた船で出港しました。
これで14人全員が強制送還されました。
海上保安本部は船が出港したあと不審な動きをしないかなど、念のため巡視船でしばらく監視を続けることにしています。
尖閣諸島に上陸した外国の活動家らが不法入国の疑いで逮捕され強制送還されたのは、8年前の平成16年に中国の活動家7人が魚釣島に上陸して以来のことです。
玄葉外相“しっかり対応した”
玄葉外務大臣は記者団に対し、「今回の対応はこれでよいのではないか。日中双方が冷静に対処することも大事だが、わが国として、国内法にのっとり、厳正に対処することも大事だ。今回、しっかり対応したのではないかと考えている」と述べました。
石破氏“法の適用違っている”
自民党の石破元防衛大臣は東京都内で記者団に対し、「巡視船に向けてれんがを投げても傷害未遂には当たらず、船をぶつけても器物損壊には当たらないということでは、法治国家でも何でもない。ほかの犯罪の疑いがない場合にかぎり、身柄を入国管理局に引き渡せることになっているが、法律の適用を間違っている。漁船による体当たりや、中国の漁業監視船による領海侵犯も起きているなか、8年前の小泉内閣の時よりも厳しい対応を取るという判断が当然だ」と政府の対応を批判しました。
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