アップルと米国で特許訴訟を展開するサムスン電子は14日、米カリフォルニア州北部連邦地裁で開かれた審理で、アップルに特許3件を侵害されたと主張し訴、反撃に転じた。これまで守勢に回っていたサムスンは、自社に有利な証人を確保し、形勢逆転を狙う。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、サムスン電子はハーバード大のウッドワード・ヤン教授(電子工学)を証人に立て、「アップルのiPhone、iPad、iPodはサムスン電子の特許3件を侵害している」との主張を展開した。
ヤン教授は法廷証言で、写真を電子メールで送信する技術、写真をタッチ操作で閲覧する技術、スマートフォンでMP3音源を再生する技術について、アップルがサムスンの特許を侵害したと主張した。
サムスンのデザイナー、ヤン・ジユン氏も証言に立ち、「サムスンのギャラクシーSは(画面上の)アイコンのデザインでアップルを参考しなかった」と述べた。
サムスン電子はまた、「ダイヤモンドタッチ」というタッチスクリーン用ソフトウエアの創案者であるクリプトン・フォーラインズ氏を証人として呼んだ。同氏は「iPhoneの発売前である今から8年前にインターネット上の画像、写真、地図などをタッチ操作で拡大、縮小する技術を開発した」と証言した。これについて、アップルは「ダイヤモンドタッチとアップルのマルチタッチは技術方式が異なる」と反論した。