韓中日新冷戦:光復節で「日本の性奴隷」に言及

独島には触れず
大統領府「独島問題はすでに行動」李大統領、韓日関係に短く言及
冒頭に「愛する北朝鮮住民」

 李明博(イ・ミョンバク)大統領は15日、ソウル・光化門の世宗文化会館で行われた第67回光復節(日本の植民地支配からの解放を記念する日)記念式典のあいさつで、韓日関係について比較的短く言及した。独島(日本名:竹島)問題にはまったく触れず、旧日本軍の性奴隷問題(従軍慰安婦問題)についてのみ「人類の普遍的価値と正しい歴史に反する行為。両国にとどまらず戦時の女性人権問題として日本政府の責任ある措置を促す」と述べた。

 李大統領は三一節(独立運動記念日)のあいさつで旧日本軍の性奴隷問題を取り上げたことがある。しかし光復節のあいさつで同問題を取り上げたのは初めてだ。

 これについて大統領府関係者は「慰安婦問題を韓日両国関係という次元を越え、人類の普遍的価値にかかわる問題に引き上げようとしたもの。この問題に関しては国際社会が日本に圧力をかけるべきだということだ。性奴隷問題は日本政府に要求するだけでは絶対に解決できないとの認識によるものだ」と説明した。ほかの高官は、独島問題に言及しなかったことについて「すでに行動で示したので、あいさつの言葉にあえて入れる必要はないという判断」としている。

 その一方で李大統領はあいさつの冒頭に「愛する北朝鮮住民の皆さん」と言った。そして「私たちは北朝鮮住民の人道的状況に留意しつつ、対話の扉を開いている。今や北朝鮮も現実を直視し、変化を模索すべき状況になった。私たちはその変化を注意深く見守るだろう」と述べた。

 また、韓半島(朝鮮半島)の非核化については「朝鮮半島の非核化は、南北はもちろん6カ国協議の合意だけでなく、国連安保理決議に基づく国際的な義務として必ず守らなければならない」と述べた。

崔賢黙(チェ・ヒョンムク)記者
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