★高橋大輔選手の得点を女子シングルの採点法で見る
テーマ:フィギュアスケート高橋選手は、SPが94.00で、FSは182.72である。この得点がどれくらいすごい得点であるかを見るため、女子シングルの採点法で計算してみた。
≪ショートプログラム≫
SPの場合、含まれる技(エレメンツ)の数は男子も女子も同じである。ただスピンで女子はレイバックスピンが入っているのに対し、男子はそこが足換えスピンとなっている。この場合、レベルの取り方で多少差が出るが、SP全体に占める誤差は許容範囲と言える。また、女子ではステップからのジャンプが3回転となっているが、ここは4回転を含めて考慮した。
SPで男子と女子の採点の差は、演技構成点(PCS)の係数の違いから来る。男子は係数が1.00であるのに対し女子は0.80である。そこで高橋選手のPCS44.29を女子の得点に置き換えると、
44.29÷1.00×0.80=35.43・・・・SPの演技構成点
となる。従ってSPの得点を計算すると、
技術点+演技構成点=49.71+35.43=85.14・・・・SPの得点
となる。85.14である(!)。計算を間違ったかと思うくらいである。高橋選手のプロトコルをみると、GOEは7.61でエレメンツ当たりの平均は1.00を超えていて確かにすごいのだが、これはそれほど驚く得点ではない。ただ、基礎点が42.10でここが得点を大きく伸ばしていると言える。4回転が一つ、3アクセルが一つ、3Lz+3Tのコンビネーションが一つと、この重量級のジャンプが基礎点を大きく伸ばしているわけである。
≪フリースケーティング≫
FSの場合、男子は女子のコレオスパイラルのところがコレオステップシークエンスになっているが、基礎点は同じである。一番の違いは、ジャンプの数が男子は女子より一つ多いことである。そこで、高橋選手のFSのプロトコルから最も得点の低い3S=5.20を技術点から引く。
技術点-3S=89.14-5.20=83.94・・・・FSの技術点
さらに男子では演技構成点(PCS)の係数が2.00だから、これを女子の1.60に換算し直すと、
93.58÷2.00×1.60=74.86・・・・FSの演技構成点
となる。従ってFSの得点を計算すると、
技術点+演技構成点=83.94+74.86=158.80・・・・FSの得点
となる。これはとてつもない得点である。確かにGOEが11.17と高いが、基礎点の77.97も技術点を高めるのにきいている。4回転が一つ、3アクセルと3Fが二つずつという組み合わせが功を奏していると言えよう。またFSのSSが9.32でも解るように、PCSの高得点も大きい。
この結果、女子の採点システムで見た高橋大輔選手の総合得点は、
SP+FS=85.14+158.80=243.94
となる。243.94である!!
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1 ■はあ?
何かすごく失礼じゃないですか?せっかくのあれだけの演技にケチつけるような事はしないでほしいです。