［事件］【中２自殺】無言で凶行、強い殺意か　教育長襲撃の男子学生（2012.8.15 23:46）

　大津市の中学２年の男子生徒＝当時（１３）＝が自殺した問題に絡み、市教育委員会の澤村憲次教育長（６５）が襲撃された事件で、殺人未遂容疑で逮捕されたさいたま市の私立大１年の男子学生（１９）が、澤村教育長の出勤直後に無言のままハンマーを振り下ろし、凶行に及んでいたことが１５日、捜査関係者への取材で分かった。滋賀県警大津署は、男子学生が犯行を確実に成功させようとした確定的殺意があったとみて、動機や犯行に至る経緯について調べている。

　捜査関係者によると、男子学生は、澤村教育長の出勤直後の１５日午前７時５０分ごろ、市役所別館２階の教育長室に侵入。全長約３０センチの鉄製のハンマーを無言で振り下ろし、澤村教育長の頭を一発殴りつけた。

　男子学生はその後、ハンマーとは別に、両端に木片が取り付けられた長さ５０～７０センチの針金を使い、教育長の首を絞めようしたが、市教委の職員らに取り押さえられ、未遂に終わった。

　澤村教育長は「自分の席に座った直後、男子学生が現れ、来客かと思って近づくと殴られた」などと説明。県警では、男子学生が教育長を待ち伏せしていた可能性が高いとみている。

　市によると、澤村教育長は右目の上の切り傷と顔面打撲の全治約３週間のけがを負っており、大事を取って入院した。