新日本プロレスの木谷高明会長(52)が、ロンドン五輪レスリング66キロ級金メダリスト・米満達弘(26=自衛隊)の獲得を目指すと明言した。木谷会長は、4年後のリオデジャネイロ五輪出場へのサポートを約束。将来的なジュニアヘビー級のプロレスラー転身を見越したオファーを出す構えだ。すでに新日プロの象徴であるライオンをモチーフにしたマスクも用意。本人次第ながら覆面レスラーとしてのデビュー計画も視野に入れている。
木谷会長が新たな五輪戦士獲得プランをぶち上げた。「プロなんだからアマの逸材をスカウトするのは当然。獲りにいきます」。白羽の矢が立ったのは24年ぶりに誕生した男子レスリング金メダリスト・米満だ。
アマレスチーム・ブシロードクラブを発足させた新日プロは開幕前、グレコローマン96キロ級代表の斎川哲克(26=両毛ヤクルト販売)をドラフト1位指名し、複数年条件で“1億円オファー”を出していた。ロンドンでの活躍を見て「見た目から何からプロ向き」と米満に一目ぼれした木谷会長は「ヘビーの1位が斎川選手なら、ジュニアの1位は米満選手。ダブル1位指名です」と、2大逸材獲得プランへと移行。帰国後にも交渉に打って出る構えだ。
条件面では万全の受け入れ態勢を整える。まず金銭面では斎川と同額以上、すなわち1億円以上になることは間違いない。さらに米満は2016年リオ五輪を目指しているため木谷会長は「(プロレス)デビューまではブシロードクラブ所属で」と、アマレス活動のバックアップも含めたプロ転身プランを用意。アマ引退後にプロの舞台でレスラー生活を完全燃焼させるつもりだ。
階級は体格的にジュニア(100キロ未満)となりそうだが、木谷会長はロンドン五輪決勝の相手・クマール(インド)を豪快に担ぎ上げたパワーも絶賛。「体格は違うけどオカダ(カズチカ)選手ともいい勝負するんじゃないですか?」と、ゴールドメダリストVSレインメーカーの「金対決」実現も熱望した。
また幼少時からタイガーマスクに憧れていた米満のために、すでに新日プロの象徴であるライオンをモチーフとしたマスクを用意。金メダリストが素顔を隠すメリットはほぼ皆無だが、本人の希望次第では新ヒーローとしてのデビューもOKだという。並外れた運動能力を誇る米満ならば、練習を積めば華麗な空中殺法もモノにできる可能性が高そうだ。
それだけではない。米満が野望として持つ将来的な政治家転身もアシストを約束。親交のある馳浩衆議院議員に加え、木谷会長はみんなの党の浅尾慶一郎政策調査会長とも旧知の友人関係にある。木谷会長は「彼ならばすぐに紹介できる。将来的な政治家への道は用意しますよ」と明言。生涯にわたり米満をサポートする、破格待遇で迎え入れるつもりだという。
新日プロには過去、ウィリアム・ルスカ、ショータ・チョチョシビリ、カート・アングルらが参戦しているが、日本人金メダリストが参戦すればプロレス史上初となる。次々進む新日プロの壮大計画は実現するのか。
☆よねみつ・たつひろ=1986年8月5日生まれ。山梨県出身。韮崎工高でレスリングを始め拓大出。世界選手権で2009年に3位、11年は2位に入った。10年アジア大会で金メダルを獲得。昨年末の全日本選手権で3度目の優勝。ロンドン五輪では決勝でクマール(29=インド)を抱え上げ、背中から落下させる豪快なタックルで3ポイントを奪い、日本男子レスリングとして88年ソウル五輪以来となる金メダルを獲得した。陸上自衛隊・朝霞駐屯地勤務。169センチ。
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