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政治
【尖閣上陸】沖縄の地方議員「自衛隊配備を」 政府へ不信感高まる
2012.8.17 10:27
[尖閣諸島問題]
尖閣諸島・魚釣島に香港の活動家が不法上陸した事件で、むざむざと上陸を許した日本政府に対し、尖閣諸島への自衛隊配備を求める声が沖縄の地方議員らの間で高まっている。
根底には、政府には国防を任せておけないという沖縄特有の強い不信感がある。それを象徴しているのが与那国町への陸上自衛隊配備問題だ。
自衛隊誘致の賛否を問う住民投票の実施をめぐって、町は真っ二つに対立。その原因について、賛成派の一人は「地元住民の大半は賛成。分裂する背景には政府の優柔不断さがある」という。
複数の関係者によると、同町を訪れた政府首脳は賛成派との面談では「一緒に頑張りましょう」と笑みを見せ、反対派との会合では「皆さんの気持ちは民意として理解しています」。結果、両者に空手形を切り、町へは「とにかく賛成でまとめてほしい」と“丸投げ”というのが実情だ。
「今回の暴挙は断じて許せない」と怒りをあらわにする元保守系地方議員は「森本(敏)防衛相は『尖閣への自衛隊出動はありうる』としているが、自衛隊を配備するほか日本を守る手だてはない」と語気を強める。
また、ある地方議員は「国防問題は政府の専管事項だが、難解な懸案事項はわれわれに押し付けてくる」とし、「もし、同時期に韓国が竹島を、ロシアが北方領土を、中国が尖閣を狙ってきたら、政府は全く手を打てないだろう」と断じた。
米軍と沖縄県民のはざまに立ち、普天間飛行場の移設問題やオスプレイ配備問題など山積する問題を解決できず右往左往するばかりの政府。その間に中国や韓国、ロシアに外堀を埋められてしまうことを憂える沖縄県民も結構多いのである。(那覇支局長 宮本雅史)
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