中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > サッカー > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【サッカー】

香川「危機感よりワクワク」 ファンペルシー加入で競争激化

2012年8月17日 紙面から

新千歳空港から成田空港経由で出国する香川(左)はマンチェスター・ユナイテッドでのし烈なポジション争いにも動じなかった。右はレーバークーゼンの細貝、VVVフェンロの吉田 

写真

 キリンチャレンジカップのベネズエラ戦から一夜明けた16日、日本代表のFW香川真司(23)=マンチェスター・ユナイテッド=、MF本田圭佑(26)=CSKAモスクワ=ら海外組11人が16日、各所属クラブ合流のため、千歳発成田経由の航空機でそれぞれ出発した。マンUがオランダ代表FWロビン・ファンペルシー(29)を獲得し、定位置争いがさらに激しくなったが、香川は「トップ下で勝負したい」と宣言。また、同じイングランド・プレミアリーグのウィガンへ期限付き移籍が決まったFW宮市亮(19)は、その香川を「脅かしたい」と新天地での奮起を誓った。

 香川は泰然自若としていた。昨季イングランド・プレミアリーグ得点王のFWファンペルシーの加入で先発降格の危機にも余裕さえ漂わせた。「ビッグクラブにいる限り受け入れないとね。インテルの人に聞いてみてくださいよ」。新千歳空港で前を歩く長友に聞こえるように言うと、いたずらっぽく笑った。

 世界屈指のストライカーが加わることで、マンチェスターUの攻撃陣の再編も進む。ファンペルシーが1トップに入り、大黒柱のルーニーがFWからトップ下に下がることも予想される。また、2列目にはナニ、バレンシア、ヤングら実力と実績を兼ね備えた強力攻撃陣が控え、先発争いは激化。香川が控えに回る可能性も出てきた。

 だが、動じることはない。微笑さえ浮かべる。「各クラブのナンバーワンプレーヤーが入ってくるクラブ。それは前から分かっていたこと。もう後戻りはできないですから」。淡々と言葉を紡ぐと、「危機感はない。楽しみ。ワクワクかな」と結んだ。想定内。むしろ歓迎した。厳しい生存競争にも、「トップ下で勝負したい」とはっきりと言い切った。

 20日にはリーグ開幕戦のエバートン戦が迫る。香川は覚悟を込め言う。「(先発定着には)インパクトを与え続けないと。1試合のゴールでは足りないと思う。この競争を勝ち抜けばさらに成長できる」。“一発屋”では終わらない。思考回路はシンプル。信頼を勝ち取るためにネットを揺らし続ける。日本の10番は、世界最高難度の壁に真っ向から挑む。 (占部哲也)

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ