意識があるのに切られる、縫われるというのは恐怖です。
また、子宮外妊娠時にすでにお腹を切る手術を経験しているとは言え、今回は13センチの開腹、そして術後には切開部分の痛みに加え、排尿痛、排便痛(私の場合腸内の癒着が酷いようで、前回の外任術後1ヶ月位痛みが続いたのです)も待っていると思うと非常に憂鬱でした。
けれど、今回の手術でまずつらかったのは、手術中の気持ち悪さだったのでした。
まず、私の体は麻酔を受け付けないようで、足から痺れ始めたあたりから猛烈な気持ち悪さと、吐き気に襲われはじめました。
この気持ち悪さはどう言えば伝わるのでしょうか?
正座を何時間もして痺れきった足の状態が、肋骨から下全体を支配し、肺までそんな状態で、上手く息ができない、かろうじて手だけを自分の意志で動かせるけれど、両手首は固定されていて、指を動かして気を紛らわすのが精一杯。
また、急に帝王切開が決まったため、直前に食べていたものが胃にしっかり残っていました。
そのせいか、手術中ずっと吐き気がとまらず、でも動いたら駄目だといわれ、吐いちゃいけないという気持ちとの真剣勝負を一時間以上繰り広げました。
手術開始から30分程して、急にお腹付近から鳴き声が聞こえましたが、感動できる心の余裕は無く、とにかく早く傷口閉じて麻酔を切って!そればかりを考えていました。
助産師さんは赤ちゃんをすぐに綺麗にして、私の目の前に持ってきてくれましたが、泣き声が余計に私の神経を刺激し、苦しさが助長され、早くどっかへやってほしいとしか思えませんでした。
可愛いとか愛しいとかいう思いは欠片も沸きませんでした。
むしろ、この猿っぽいのが自分のお腹から出てきたという事実が信じられず、同時に受け入れられない気持ちになりました。
彼は彼なりに相当頑張ってくれたのは頭では理解しているのですが・・・
気持ちがついていけません。
術後の今相変わらず気持ち悪さと、加えてお腹の痛みに苦しんでいます。
助産師さんに「赤ちゃん連れてきましょうか」と聞かれましたが徹底的に拒否してしまいました。
旦那様とそのご両親はとても喜んでくれていて、とりあえず妻として嫁として最低限の義務を果たせたと、私も安堵はしています。
明日以降、体調が上向きになったら少しは赤ちゃんを可愛いと思えるのか、本当に心配です。
でもどんな気持ちになろうと、絶対に、責任を持って子育てしていこうと強く思っています。
産んだ者の責任ですから。