<酒気帯び運転>千葉県職員の懲戒免職「重すぎる」東京高裁
毎日新聞 8月16日(木)21時9分配信
酒気帯び運転で接触事故を起こし、懲戒免職処分を受けた元千葉県職員の男性(58)が県に処分取り消しを求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は16日、県側勝訴の1審千葉地裁判決(11年1月)を取り消す判決を出した。三輪和雄裁判長は「処分は裁量権を逸脱し違法」と述べた。
高裁判決によると、男性は07年11月、飲酒した翌朝の出勤途中にバイクで転倒し、対向車と接触事故を起こした。男性は道交法違反(酒気帯び運転)罪で千葉簡裁から罰金30万円の略式命令を受け、08年1月に懲戒免職となった。
県の要綱や指針は飲酒運転で交通事故を起こした職員は一律免職と定める一方、具体的状況で処分を軽減できるとしている。三輪裁判長は「事故が飲酒の影響と断定できず、(運転の際に)酒気帯びを明確に認識していたとは認められない。男性に有利な事情を考慮しておらず、軽減要素の評価を誤った」と述べ、懲戒免職は重すぎると判断した。
公務員の飲酒運転を巡っては、06年に福岡市で起きた幼児3人死亡事故後、全国の自治体で厳罰化が進んだ。これに対し、公務員側が処分取り消しを求めて提訴するケースも相次ぎ、最高裁は09年9月、酒気帯び運転で略式命令を受けた兵庫県加西市職員の懲戒免職処分を取り消す決定を出した。それ以降、複数の自治体で処分基準を見直す動きが出ているとされる。【鈴木一生】
最終更新:8月16日(木)22時9分
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