大津市教育長襲撃:事件後、苦情電話やメール急増
毎日新聞 2012年08月16日 13時16分(最終更新 08月16日 13時36分)
いじめを受けた大津市立中学2年の男子生徒が自殺した問題を巡り、対応に当たっていた大津市の沢村憲次教育長(65)がハンマーで殴られ負傷した事件の直後、市教委に寄せられた苦情電話やメールの件数が、事件前の約18倍の273件に急増したことが16日分かった。多くは襲撃を「当然だ」とする内容だった。
市教委によると、7月4日に「自殺の練習」など学校が実施したアンケート内容が明らかになって以降、いじめへの対応などを批判する電話やメールが計約1万5865件寄せられた。
襲撃の前日までは1日平均15、16件だったが、襲撃があった15日は273件に上った。この中には「謝れ、謝れ、謝れ」と連呼するものや、「(いじめがじゃれ合いなら)襲撃もじゃれ合いだろう」と擁護するものもあったという。
松田哲男教育部長は「なぜここまでやるのか。誤った情報に基づく批判も多く、冷静に行動してほしい」と話している。大津市は16日から、ガードマンを市教委と市長室前などに3人増員し、常駐を始めた。