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政治
【尖閣上陸】予定調和の政府対応、中国側とも事前調整 強制送還ありきのシナリオ濃厚
自民党の会議では、海保側が「なにがなんでも上陸を阻止せよということではなかった」とも証言した。海保巡視船との衝突で器物損壊容疑を適用せざるを得ない事態を、あえて避けようとした疑いすらある。
こうした対応は警察や海保の独断なのか。政府高官によると、抗議船が香港を出港した12日以降、関係省庁間で協議し、「けが人が出るような強硬手段を用いない」との対処方針を固めていたという。14日には、政府全体の対処を統括する米村敏朗内閣危機管理監が野田佳彦首相にこの方針を伝え、了承を得た。
政府内の意思統一と並行し、外務省の杉山晋輔アジア大洋州局長らは在日中国大使館側と接触を重ねた。ある政府高官は「中国政府も活動家を制止したかったようだ。2年前とは違う」と話し、中国側の姿勢も抑制的と踏む。
だが、別の高官は、来月下旬にも開かれる共産党大会が終われば中国側は一気に高圧姿勢を強めると分析した上でこう批判する。「事なかれ主義の対応は禍根を残しかねない」
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