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プログラム不具合 震度5弱を4に訂正
8月16日 18時12分

プログラム不具合 震度5弱を4に訂正
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今月12日に福島県で起きた地震で、気象庁は、古殿町で震度5弱を観測したと発表しましたが、震度計のプログラムに不具合が見つかり、実際の揺れは震度4だったと訂正しました。
気象庁は、同じ不具合がある全国13か所の震度計でも震度に問題ないか確認を進めています。

気象庁は今月12日午後7時前、福島県中通りを震源とするマグニチュード3.8の地震で、古殿町で震度5弱を観測したと発表しました。
気象庁が震度計のデータの処理状況を詳しく分析した結果、プログラムの不具合で、本来震度の計測に使わないデータで処理したことで、揺れが実際より大きくなっていたことが分かりました。
このため気象庁は、古殿町の揺れを震度5弱から震度4に訂正しました。
問題の震度計は、東日本大震災を受けて気象庁がことし全国20か所に新たに整備した多機能型地震観測施設にあります。
この施設には、地下100メートルの深さに緊急地震速報に使うセンサーが、地上に通常の震度観測に使うセンサーがあり、それぞれのデータが同時に処理装置に届く設定になっていました。
しかし実際には100分の1秒ほどの時間差があり、それにより、プログラムが本来使わないデータを使う不具合が見つかったということです。
気象庁は、運用が開始された先月3日から14日までに、46回の地震で実際に震度を観測した北日本と関東、近畿それに九州の13施設について、震度に問題ないか確認を進めています。
気象庁管理課の上垣内修課長は「震度の情報を正しく伝えることが気象庁の使命にもかかわらず、ご迷惑をおかけしてしまいおわびいたします。今後、再発防止に努めます」と話しています。

古殿町役場“正しい対応を”

気象庁が震度を訂正したことについて、地震の対応に追われた福島県古殿町役場は、「正しい対応をお願いしたい」と話しています。
古殿町役場では、地震が起きた4日前の夜、町内のグラウンドに設置した気象庁の震度計が震度5弱の揺れを観測したという発表を受けて、職員およそ30人が被害の確認などの対応に追われたほか、消防団員も町内を巡回しました。
気象庁が震度5弱の揺れを震度4と訂正したことについて、古殿町総務課の鈴木一彦課長補佐は、「役場の震度計で4だったので、5弱という発表に疑問を持っていました。予報も含め、正しい対応をお願いしたい」と話しています。

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