香港団体が尖閣上陸 14人逮捕

2012年8月16日 09時48分
(14時間53分前に更新)

 15日午後5時30分ごろ、尖閣諸島の魚釣島に、香港の活動家団体「保釣行動委員会」の抗議船に乗ったメンバー7人が上陸した。県警と第11管区海上保安本部は、退去警告に従わず島にとどまった5人を含む、抗議船に乗っていた14人全員を入管難民法違反(不法上陸、不法入国)の疑いで現行犯逮捕した。逮捕された14人は11管の巡視船で沖縄本島に移送。到着予定の16日から県警・11管が本格的に取り調べ、送検するか、入管当局に引き渡して退去強制手続きに入るかを判断する。

 県警によると5人はいずれも自称中国国籍の男で、「魚釣島は中国の領土で不法上陸ではない」などと全員が容疑を否認しているという。5人のうち、自称前香港区議員の曽健成容疑者(56)は1996年にも上陸したとみられる。

 尖閣諸島に外国人が上陸して逮捕されるのは、2004年3月に中国人7人が上陸して以来、8年ぶり。

 中国側は日本政府に抗議し、無条件での即時釈放を要求した。

 抗議船は今月12日、活動家ら14人が乗船して香港を出港。県警や11管によると、15日午後3時51分ごろ、魚釣島の西約22キロ海域で日本の領海へ入った。船には中国国旗とともに、「わずかな土地でも失うことはできない。いかなる民族も侮辱するな」と中国語で書かれた横断幕が掲げられていたという。

 11管巡視船が退去警告や針路規制などを行ったが航行を続け、同5時30分ごろに抗議船右舷側からはしごを降ろし、7人が魚釣島の岩場に上陸した。

 7人は岩場で中国国旗と台湾の旗を手に持って広げたほか「保釣連合」などと書かれたのぼりを持っていたという。逮捕する際の抵抗などはなかったという。

 情報を受け、あらかじめ上陸していた県警や11管、入国管理局の職員ら約30人が警告したが聞き入れなかったため、5人の身柄を確保した。

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