
放射能汚染とホタルの関係、真相公表はタブーか
アクアマリンふくしまの富原聖一氏は、放射能問題や被災地の復興計画について、不当なことが多いと論じる。氏は退職願まで用意し、抗議の意をブログで表明した。
大熊町から採取して育てたホタルの子孫を、いわき市にて放流するという復興目的の企画があった。富原氏によれば、こうした行為は遺伝子の撹乱を引き起こし、生態系に悪影響を及ぼすという。
富原氏の主張について、企画を監修した板橋区ホタル生態環境館館長の阿部宣男氏に見解を尋ねた。
今回の企画によって、富原氏が懸念する事態は起きないと阿部氏は考える。いわきと大熊のホタルの遺伝子の違いは、認められないだろうという。両地域は近く、同じ海岸線沿いにあるからだ。
阿部氏の研究成果にも、富原氏は異論を提起した。放射能汚染が進むと、ホタルは光らなくなるという学説だ。阿部氏の実験では、0.5μSv/h以上でホタルの一部に異変が生じた。
富原氏によれば、実験結果の公表を文部科学省から止められていたと、阿部氏は語ったという。これは、どういうことか。
阿部氏曰く、自身が研究を行った茨城大学は原発関連の施設や企業と関係が深く、こうした話題はタブー視されていたという。さらに昨年の震災以降、放射能の危険性を示唆する研究の自粛要請が文部科学省からあったと、指導教授から聞いたそうだ。
一方、阿部氏による当該の実験の記録はなく、それを行える研究施設も学部内にないことを、同大の理学部の教授が証言したと、富原氏は書いた。しかし、阿部氏の実験は、キャンパスも異なる工学部で行ったものだという。
時間をかけてデータを採取し裏づけることのない机上の空論では、説得力もないというのが阿部氏の見解だ。自身と同様の研究は皆無なので、ぜひ他の研究者も取り組み、深めていってほしいという。
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高橋 
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