大津市の沢村憲次教育長(65)が男子大学生(19)=殺人未遂容疑で現行犯逮捕=にハンマーで頭を殴られた事件で、教育長は右目の上を切るだけでなく、頭の骨を折るけがをしていたことが同市への取材でわかった。右の眼球打撲もあり、2〜3週間のけが。入院して治療を受けている。
大学生は15日朝、出勤した沢村教育長を追うように教育長室に入り、ハンマーで右側頭部を一発殴った。教育長は病院に搬送され、精密検査で目の奥の頭蓋底(ずがいてい)骨折が判明。ハンマーの衝撃で折れた可能性が高く、顔は腫れているという。
沢村教育長は中学2年の男子生徒(当時13)が自殺した問題の対応に当たっており、大学生は「真実を隠していると思い、殺そうと思った」と供述。殴打後、針金で首を絞めようとした疑いもあり、強い殺意があったとみている。大津署は16日、大学生を送検した。
一方、「自殺の練習」などの生徒のアンケート結果が判明した7月4日以降、市教委に電話とメールが殺到。今月は1日平均約30件だったが、事件当日の15日は273件に急増した。16日も夕方までに150件を超えた。襲撃を支持する内容が大半で、市教委職員は「ネットの誤情報をうのみにした批判が多い」と話す。