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終戦67年 全国戦没者追悼式
8月15日 13時35分

終戦67年 全国戦没者追悼式
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終戦から67年を迎えた15日、およそ310万人の戦没者を慰霊する政府主催の全国戦没者追悼式が、東京の日本武道館で行われました。

式典には、全国の遺族の代表など5850人が参列しました。
天皇皇后両陛下が、菊の花で飾られた式壇に着かれたあと、野田総理大臣が「今日のわが国の平和と繁栄は、戦争によって心ならずも命を落とされた方々の尊い犠牲のうえに築かれています。わが国の安定と発展を願い続けた戦没者のためにも、私たちは東日本大震災からの復興を通じた日本再生という使命を果たしていかなければなりません」と式辞を述べました。
そして、正午の時報を合図に、参列者全員で1分間の黙とうをささげました。
続いて、天皇陛下が「歴史を顧み、戦争の惨禍が再び繰り返されないことを切に願い、全国民と共に、戦陣に散り、戦禍に倒れた人々に対し、心から追悼の意を表し、世界の平和とわが国の一層の発展を祈ります」とおことばを述べられました。
終戦から67年を迎えて遺族の高齢化が進み、参列した遺族の69%が70歳以上になりました。
会場では、節電で冷房を弱めたため、去年に続いてことしも参列者の席の周りに氷の柱が設置されました。
最年長の参列者で、富山県高岡市の島倉ふみさん(98)は、夫の伊七さんがフィリピンのルソン島で戦死しました。
ふみさんは、戦後、夫が営んでいた帽子の製造と販売を引き継いだということで、「主人はよく働く人でした。私は98歳になりましたが、何十年も主人に見守ってもらっていると思います。平和ということばが大好きで、平和な世の中が続いてほしいです」と話していました。
また、最年少の参列者で、戦没者のひ孫に当たる千葉県印西市の双子の兄弟、黒澤大翔くんと優翔くん(4)は、祖父と母親に連れられて参列し、「戦争は怖くて嫌です」などと話していました。
祖父の小川博之さん(69)は「終戦から67年がたち、戦争を知らない世代が増えていますが、次の世代に恒久平和を願う気持ちを継承してきたいと思います」と話していました。
式典では、遺族の代表が追悼の辞を述べたあと、参列者が式壇に菊の花をささげて、およそ310万人の戦没者の霊を慰めるとともに平和への誓いを新たにしました。

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