8月17日、ドラフト1位指名選手、スティーブン・ストラスバーグ(サンディエゴ州立大学、投手)が、ナショナルズと1510万ドルの史上最高額で契約した。
入団時契約金のこれまでの記録は、2001年にカブスにドラフトされたマーク・プライアーの1050万ドル。しかし、皮肉なことに、そのプライアーは、ストラスバーグが入団契約に合意した約2週間前の8月1日、寂しくパドレスに解雇されてしまった。「超有望新人」として将来を嘱望されたプライアー。解雇を報じたニュースは、「カブスのエース」ともてはやされた過去を考えると驚くほど小さい扱いだった。いったい、なぜ、たった8年後に、ひっそりと解雇される羽目になってしまったのだろうか?
入団2年目にオールスターに出場したが……。
入団直後のプライアーは、史上最高額契約金に恥じない力を見せつけ、カブス・ファンを熱狂させた。入団2年目の2002年にメジャーに昇格すると、翌2003年には18勝6敗・防御率2.43の大活躍で、オールスターに選出されただけでなく、サイヤング賞投票でも第3位に入った。
しかし、2004年から肩の故障に苦しめられるようになり、プライアーは、故障者リスト入りを繰り返した。最後のメジャー登板は3年前の2006年8月、以後、肩の手術を2回受けて再起をめざしたものの、ついに「復帰のめどが立たない」と、寂しく解雇されてしまったのである。
超有望新人の将来を打ち砕いたのはベイカー監督!?
当地のファンの間では、超有望新人だったプライアーを潰したのは、当時カブス監督だったダスティー・ベイカー(2008年からはレッズ監督)だったと信じられているので説明しよう。
メジャーでは、若い投手の1シーズン投球イニング数が前年よりも30イニングを超えて増えると、故障を起こす確率が急増するといわれている。プライアーの場合、2002年の投球イニング数は167 2/3回(マイナー・メジャー合計)だったが、ベイカーがカブス監督になった2003年に、234 2/3回(プレーオフを含む)と70イニング近く増加した。
さらに、ただ、投球イニング数が増えただけでなく、2003年9月の登板6試合中、投球数が120球を超えた試合が5試合、うち130球を超えた試合が3試合と、ペナントレース争いのプレッシャーが高まる局面で当時23歳の若きエースは酷使されまくった(8・9月の2カ月で10勝1敗と、チームをプレーオフに導く獅子奮迅の活躍をしたがために、酷使されてしまったのである)。
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