ゲリー・シェフィールドの問題児ぶりについては、以前に、週刊文春の「大リーグファン養成コラム」でも書いた。最近、ESPNマガジンのコラムニスト、ビル・シモンズが、「もし、シェフィールドが野球選手になっていなかったら・・・」という仮定で、「賭け屋に1万ドル以上借金を抱えているあなたがこの世で最後に見る顔はシェフィールドの顔になるだろう」と書いていたが、強面の借金取り立て屋というイメージがあまりにもピッタリだったので笑ってしまった。
さてそのシェフィールド、今シーズンは、ヤンキースに加入して「MVP最有力候補」と言われる打棒を発揮、「優等生になった」かのような評判を呼んだが、10月11日号のスポーツ・イラストレイテッド誌に掲載されたインタビューで問題発言を連発、相変わらずの問題児ぶりを披露した。
このインタビューで、シェフィールドは、自分の野球選手としての能力とプライドの高さを誇るとともに、自分以外の選手を徹底的に腐した。シェフィールドが攻撃の対象とした筆頭がバリー・ボンズだったが、二人は、以前は「いっしょにトレーニングをするほどの親友」のはずだったのでファンを驚かせた。「ボンズといっしょにトレーニングをしたせいで、ステロイド疑惑の中心バルコ社とつながり、知らない間に筋肉増強ステロイドを使わされた」と、シェフィールドがステロイド使用を認めたことも衝撃的だったが、ボンズに対する「人格」攻撃があまりに小児的だったことがステロイド使用告白の「衝撃」を吹き飛ばしてしまったのだった。
例えば、シェフィールドは、「ボンズにお抱えの専属シェフを横取りされた」とインタビューで怒りをぶちまけたが、よく知られるようにシェフィールドはその名を縮めて「シェフ」と呼ばれ、球場では熱狂的ファンがシェフの料理帽をかぶって応援することが習いとなっているだけに、「シェフのシェフ横取り」に笑ったファンは多かったのである。
それだけでなく、シェフィールドは、「ボンズを接待しようとして最高の待遇を用意したのに、ボンズは、自分が用意したのよりも高級なジェット機・リムジン・ボクシングの観戦チケットを調達するなどして人に恥をかかせた」と口を極めてボンズを罵った。二人の無意味な見栄の張り合い自体も常軌を逸しているが、「恥をかかされた、あいつはもう友達でも何でもない」と、シェフィールドが見栄の張り合いに負けたことをマジに怒っているので呆れざるを得ないのである。
さて、シェフィールドの問題発言の極めつけは以下のものであるが、「松井がいるから」という理由でヤンキースを応援している日本の読者諸兄、あなた方は、以下の発言を読んでも、まだシェフィールドを応援する気になれるだろうか?
「イチロー・スズキ? 単打が200本だって? そんなもので偉大な打者だなんて言わないで欲しい。もし強い打球を打つことや、球場の外に飛ばすことを考えないのだったら、俺は、試合中ずっと単打を打ち続けてみせるよ。単打だけ打てばいいなんて、どんな打者だってできることだ。ちっとも大した記録じゃない」。
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