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'12/8/14

福島3号機状況の公表差し止め 保安院指示、映像で判明


 東京電力福島第1原発3号機で格納容器の圧力が急上昇し、東電が水素爆発を恐れて3号機周辺から作業員を退避させる事態にまで陥っていた昨年3月14日早朝、経済産業省原子力安全・保安院が「注水状況を見守る」として、こうした状況を公表しないよう東電に指示していたことが14日、社内テレビ会議映像から分かった。

 保安院は「連絡を受けた職員が上司と相談する間、発表を待ってもらった。東電を止めたつもりはない。注水を見守る判断があったかは確認できていない」としている。

 映像によると、東電本店にいた小森明生こもり・あきお常務が14日午前6時10分すぎ、3号機で爆発の恐れが強まっていることを官邸と保安院に連絡。第1原発の吉田昌郎よしだ・まさお所長(当時)は3号機周辺からの退避を作業員に命じた。

 その後、3号機の状況を公表するかをめぐり、本店担当者がテレビ会議で「(保安院は)プレスに話すのを止めている。(水の)補給開始をじっくり見守るそうだ」と報告し、吉田氏ら幹部から異論は出なかった。

 ところが午前8時すぎに第1原発広報班が「福島県から公表を依頼された」と本店に相談。本店は保安院の意向を確認し、「保安院は絶対にだめだという見解でプレスは行うなとの強い要請、指示だそうです」と担当者が結果を報告する様子が記録されていた。

 結局、保安院と東電は14日午前9時すぎまで状況を公表せず、3号機は午前11時ごろ爆発した。




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