茨城・栃木の竜巻:発生1カ月 真岡市・益子町、住民らに困惑 解体も、自宅再建めど立たず 「愛着あるが一区切り」 /栃木
毎日新聞 2012年06月07日 地方版
竜巻で住宅が全壊したものの、被災者生活再建支援法の適用が絶望的になっている真岡市と益子町では、自宅再建のめどが立たず、困惑が広がったまま、6日で発生から1カ月を迎えた。築60年以上の自宅が全壊判定を受けた真岡市西田井の無職、中里秀昭さん(59)は、取り壊しを予定する自宅で家財道具などを片付けている。「愛着はあるけど、一区切りかな」。複雑な表情で語った。【岩壁峻、長田舞子】
足の踏み場もない台所。屋根は吹き飛び、家屋が傾いた。変わり果てた自宅で続ける気が重い片付け作業で、懐かしい「出会い」も。小学6年の時に版画コンクールで金賞を取った賞状が出てきたのだ。「亡くなった父が保管してくれていた。何十年ぶりだろう」
生まれる前の1946年に建てられ、自分の成長を見守り続けた家。「柱の木目一つ一つにも思い出がある」と目を細めた。
法に基づく支援金に代わり、真岡市は全壊世帯に100万円の支給を決め、9日以降から申請を受け付ける。県も全壊世帯に100万円の見舞金を支給する見込みだ。解体費用のめどが立った分、余裕を持って片付けも進められる。複雑な思いはあるが、解体への気持ちの整理がついたという。