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尖閣上陸の香港団体5人を逮捕
8月15日 21時16分

尖閣上陸の香港団体5人を逮捕
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15日夕方、沖縄県の尖閣諸島の魚釣島に香港の民間団体のメンバーが上陸し、沖縄県警察本部は、不法入国の疑いで5人を逮捕しました。今後、沖縄本島に移送して本格的に取り調べることにしています。

香港の民間団体のメンバーらは、15日午後4時前、第11管区海上保安本部の巡視船の警告を無視して、尖閣諸島の魚釣島の沖の日本領海に侵入しました。
そして、午後5時半ごろ、魚釣島に近づいた船から7人がはしごを使って島の岩場に上陸しました。このうち2人はすぐに船に戻り、沖縄県警察本部や海上保安本部などが島に残ったメンバーの男5人から事情を聴き、午後6時前、警察は5人を不法入国の疑いで逮捕しました。
警察は、海上保安本部の巡視船で逮捕した5人を沖縄本島に移送して本格的に取り調べることにしています。
また、メンバーが乗っていた船は5人の上陸後、魚釣島から離れようとしましたが、午後6時40分すぎに海上保安本部の巡視船2隻が船を挟み込んで停船させたうえで、海上保安官が乗り移り、船に残っているメンバーから事情を聞いているということです。
香港の民間団体は尖閣諸島を中国の領土だと主張していて、船には「わずかな土地も失うことはできない」などと書かれた横断幕を掲げていました。

海保は接舷や放水で対応

今回の上陸で、海上保安庁の巡視船は、香港の船に放水したり、船体を押しつけたりして上陸を阻もうと対応しました。
海上保安庁によりますと、香港の船は、尖閣諸島の魚釣島の西からほぼまっすぐのルートで島に接近しました。
巡視船は前を横切るなどして領海に入らないよう警告しましたが、午後3時51分、船は領海に侵入しました。このため、午後3時58分から香港の船に対して放水を開始しました。それでも島への接近を続けたため、午後5時2分、巡視船は、船体を押しつけて進路を変えさせようとしましたが、午後5時31分以降、7人のメンバーが魚釣島に上陸しました。
船はいったん島の岩場に乗り上げましたが、現在は沖合に停泊していて、海上保安官が乗船して、メンバーから事情を聞いているということです。

前回の逮捕後の対応は

尖閣諸島に上陸した外国の活動家などを警察が逮捕したのは平成16年以来で、今回が2回目です。
前回は、警察が中国の活動家7人を不法入国の疑いで逮捕し、翌日に巡視船で那覇市に移送したあと、沖縄本島にある4つの警察署で取り調べを行いました。
7人の身柄の取り扱いについては、警察庁や法務・検察当局など関係機関が協議を行い、当初は、7人を検察庁に送って勾留手続きを行い、さらに取り調べることも検討されました。
しかし、最終的には、不法入国の容疑のほかに罪を犯した疑いが無い場合には、入国管理局に身柄を引き渡すことができるという出入国管理法の規定に基づいて、逮捕の2日後に全員の身柄が福岡入国管理局那覇支局に引き渡されました。そして、その数時間後には全員が那覇空港から航空機で中国に強制送還されました。

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