なぜTPPに加盟してはいけないか?
ひと言で説明するとすれば、TPPの究極の狙いは自由貿易の推進の大義の下に、市場原理主義を推し進め、アメリカ産業のヘゲモニーを樹立することにあります。TPPのような自由貿易協定の意図は、貿易取引における規制を米国のそれに統一し、参加国の法律が米国の規制にさらなる制限を加えるなら、それによって不利益を被った企業は相手国政府を提訴し、損害賠償を請求できるとする条項にあります。具体的に説明しましょう。米国が輸出したがっている食糧品のなかに、遺伝子組み換え食品というものがあります。これは大豆なら大豆の種に遺伝子工学技術による手を加え、別種の動植物から由来する遺伝子を組み込み、害虫が食わないなどの特性を持つ種をつくり、生産コストを大幅に減らした作物を作る技術です。問題はそうして作られた作物を人が食べても大丈夫か?害はないのかという点です。アメリカの法律では、遺伝子組み換え製品は安全とされ、大豆などは90%以上が組み換え大豆です。ジャガイモなども組み換えものがどんどん増えているようです。欧州の国々は農業国フランスを中心に遺伝子組み換え作物の輸入を禁止しています。安全性の保証がないという理由です。
米国で行われたある研究では、三か月間遺伝子組み換え大豆のみを与えて飼育したラットに大きな腫瘍ができたケースが報告されています。また、何日間か食糧を与えず飢餓状態にしたラットを組み換え食糧の山と自然食糧の山のある場所に開放したところ、組み換え食品の山には一匹も来ず、全ラットが自然食品に群がりました。
ラットは組み換えと非組み換えの違いがはっきり認識でき、飢餓状態でありながら、組み換え食品を忌避したのです。
この実験結果を見ると、欧州の人々が組み換え食品を禁止する十分な理由があると感じます。
しかし、わが民主党内閣が今やろうとしているのはTPPに参加することです。TPPに参加すると、危険だからという理由あるいは安全性が証明されていないなどという理由で輸入を拒否することはできなくなります。なぜなら、TPPの中身はすべての取引の条件は米国国内と同等でなければならない、からです。米国内の貿易条件を決定しているのは、大企業の連合組織です。製薬会社などが集まって決めた条件が米国内の取引条件です。これは驚いたことに、有害とか危険だという理由で提訴してもまず勝ち目はありません。アメリカ国内で相当有力な証拠を基に提訴しても駄目なのですから、日本などがどんなに頑張っても押し切られてしまうでしょう。
TPPに参加すれば景気がよくなる、というのは幻想です。日本社会を日本社会たらしめている大切な条件を根こそぎにし、日本国をアスファルト固めて平坦な市場に均してしまう、というのがその本音なのです。アメリカとNAFTA貿易協定を結んだカナダがどんな目にあっているかを見れば、日本の何が狙われているのか、ここで、よく考えてみる必要があります。
利根沼田にとってTPPがどんな意味を持つか研究会を開こうと思います。御賛同くださる方はその旨意思表示してください。(峯崎淳)
こんにちは




二度目のカキコです
TPPの様々な取り決めはよくわかりませんが、私は基本的に参加反対です
なぜかと言うと、余儀なく流通する、薄っぺらい米ドルでフェアトレードが成立するとは、とても思えません。
また、価格の安いものが流通するわけですから、雇用は海外にシフトしてしまい、日本は働く場所を失いかねません。
この二つが、現在日本国民を苦しめているデフレに拍車をかけてしまいそうです
投稿: こばやしたつし | 2012年5月25日 (金) 16:40
こういう問題は、社会科の勉強の前にまずは理科の勉強が重要だと思います。遺伝子組み換え食品については、以下の書籍がまとまっていて参考になりました。
元木一郎著「遺伝子組み換え食品とのつきあい方」オーム社
市民団体が指摘する遺伝子組み換え食品の危険性は、ほとんど妄想の域を出ていないと思います。また、「米国で行われたある研究」を具体的に教えて頂ければ、その研究の問題点を指摘できると思います。
投稿: 杉山弘一 | 2012年5月25日 (金) 19:43
<汚染地沼田にヒステリーが蔓延している。>
ここにも。
発信源は同じ、
http://numata-city.kazelog.jp/numata/2012/04/post-8ea6.html
投稿: 木暮溢世 | 2012年5月30日 (水) 06:04