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2011年11月 6日 (日)

リンゴペクチンは放射能に効かない

 利根沼田のリンゴ生産者の中に「リンゴペクチンが体内の放射能を排出する。」と言っている方たちがいます。風評被害に苦しめられている中で言いにくいことですが、これは間違いです。
 リンゴペクチンが内部被曝の軽減にほとんど効果がないばかりか摂りすぎは有害ですらあります。また、先日伊香保温泉でEM金の提唱者である比嘉教授によって「EM菌が放射能の除染に効果がある。」との講演がされましたがこれもまったくのデマです。核物理を理解していない学者の戯言、妄想です。
 以下を読んでいただければ、これらの対策がいかに危ないものであるかわかると思います。 

あやしい放射能対策 片瀬久美子

 国や東電の言うことが信じられないのは解ります。実際ウソも多いです。だから国や東電が安全だと言っても「疑ってかかる姿勢」は大切です。しかし、「疑ってかかる姿勢」を持っているはずの方たちがどうして、こんなあやしい対策を疑うことなく信じてしまうのでしょうか。

 それは、本当は国や東電の言うことも疑っていないからだと思います。厳しい言い方をすれば、ただ自分の属する集団や自分の恐怖心と共鳴する言説を信じているだけなのです。自分の属する集団の中で良いポジションを得たいという功名心だけで行動しているからだと思います。おそらく無意識のうちにやっているのでしょうが、利己主義者なのです。
 本当に疑ってかかると言うことは、自分の属する集団や組織で常識とされていることに疑問を呈すると言うことです。組織の中で孤立することも厭わないと言うことです。原発推進派とされる方たちの中でそれがなされなかった結果が福島の原発事故を招いたのだと思いますが、あやしい放射線対策を簡単に信じてしまうということはそれと同じ過ちを犯していることだと思います。

 あやしい放射線対策がデマであることは理科の勉強をすればすぐ解りますが、何も理科を使わなくても解ります。

 ある放射線対策例えばEM菌が本当に効果があるとしましょう。
なぜ、東電はそれを作業員に使わないのでしょうか?
なぜ原発推進派がそれを国民に広く知らしめないのでしょうか?
なぜ、原発推進派は放射能を排出する薬を開発しないのでしょうか?

 それが出来れば、被曝など恐れるに足りません。多くの伝染病が恐くなくなったのと同じです。しかし、国や東電はそれをやりません。どうしてでしょうか。

 答えは簡単です。出来ないからです。放射能対策は原理的に出来ないのです。除染と言っても集めて生活空間から距離を置くと言うだけです。放射能がなくなる訳ではありません。それしかできないのです。それこそが原子力発電の問題なのです。時間の経過を待つこと以外どうしようもないのです。そんなやっかいな放射能を大量に生み出してしまう。それが原発の困難なのです。

 それにしても、あやしい放射線対策を勧めている方たちのほとんどが原発反対を掲げていることはなんとも皮肉です。本当に原発をやめさせたいのなら、「一度造られた放射能は消すことが出来ない。対策の取りようがない。だから、これ以上放射能を造ってはいけない。」というのが筋です。
 そして、国や電力会社にこう言えばいいのです。「どうしても原発を続けるというなら、被曝を軽減する薬を造ってからにしろ。出来ないだろう。」
 では、原発反対を掲げながら、推進派にとって一番都合の悪いことを言わないのはなぜでしょうか。その答えも簡単です。本当は原発などどうでも良いのです。大切なことは、恐怖を煽ることです。そして、自分たちの扱っているトンデモ商品を売りつけるのです。それこそが目的なのです。

 騙されてはいけません。放射線対策を勧めると言うことは、原発推進に手を貸していると言うことです。放射線対策を勧める方たちは、原発推進派にとって都合の良い方たちなのです。繰り返しますが、放射能は消せません。被曝を軽減する妙薬など原理的にあり得ません。この事実を理解することから反原発が始まります。(杉山弘一)

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沼田に住んでいる私は池田の農家がつくったお米を玄米で買い、精米して食べている。家内は高畠(山形産)の玄米を発芽させてそのままいただいている。来年もそうする。池田の米は無農薬ではないが、高畠の米は有機無農薬栽培である。池田はセシウムが相当降ったが、土壌がローム層でセシウムの固定能力が高くイネにはあまり吸収されないという。高畠の放射能情報は聞かない。
私は保守主義者だから自分の習慣はそう簡単に変えない。東北や北海道で獲れたサンマを食べ続ける。
 放射能汚染具合をガイガーカウンターで検査することもしない。汚染が見つかっても除染はお断りするだろう。除染した汚染泥をどう処分するかきまらないうちは。
 僅かな放射線に怯えたり、煽動屋に煽られて軽挙盲動する愚は避けたい。人の恐怖心をメシの種にする悪辣な手合いはこんな危機に
活躍しだす。見極めてから動いて十分間に合う。ガイガーカウンターを素人が振り回して高い、とか低い、と騒ぐのは愚の骨頂である。そんなばかなことを手前のゼニでやるのはともかく、貧乏市に補助金を出させてやるなどとんでもない。(峯崎淳)

 沼田にも「安全安心のために食品の検査を市民協働事業でやりたい。」と言って補助金をもらいたがっている人がいるようです。補助金で10何万円かのガイガーカウンターを購入して、避難者を雇ってやる計画を立てたようです。
 しかし、カウンターでなんでも計れると思うのは間違いです。ホールボディカウンターでもガンマ線しか計れないのです。心配の種であるストロンチウム(ベータ線)やプルトニウム(アルファ線)は簡単には計れないのです。食品にストロンチウム、プルトニウムが何億ベクレル入っていてもガイガーカウンターを当てただけでは反応しません。それでも計れば安心出来るというなら勝手に計ればいいと思いますが、公金を使うのは止めてもらいたいです。
 そんな金があるなら、ストロンチウムの計測を専門家にやってもらった方がよほど良いと思います。
 なお、子供の尿からセシウムが計測されたことがニュースになっていますが、あれも?
 測れば出てくるのは当然です。制度を上げて測れば、すべの日本人からセシウムは計測されるでしょう。セシウムだけではありません、カリウム40や炭素14、ウランも尿から出てきます。私も毎日50ベクレル以上は出しています。

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