東電会長にとっての想定外
こんな資料があることを教えてもらいました。
http://www.jcp-fukushima-pref.jp/seisaku/2007/20070724_02.html
2007年の中越沖地震で、東電柏崎刈羽原発が事故を起こした際に、共産党福島県委員会が東電勝俣社長(当時,現会長)あてに申し入れをしていたのです。
こうあります。
福島原発はチリ級津波が発生した際には機器冷却海水の取水が出来なくなることが、すでに明らかになっている。これは原子炉が停止されても炉心に蓄積された 核分裂生成物質による崩壊熱を除去する必要があり、この機器冷却系が働かなければ、最悪の場合、冷却材喪失による苛酷事故に至る危険がある。そのため私たちは、その対策を講じるように求めてきたが、東電はこれを拒否してきた。 柏崎刈羽原発での深刻な事態から真摯に教訓を引き出し、津波による引き潮時の冷却水取水問題に抜本的対策をとるよう強く求める。
こんな資料が出てくるとは、勝又にとって想定外だろう。
(追記)
この通りにしていれば、今回の事故は防げた。当時、この声をもっと大きく出来なかった点は反省材料である。
事故後の今、民主的と言われる市民運動に係わっている方達は、ほとんどすべてと言っていいほど、事故の過酷さを伝え、被曝の危険性を訴えている。
しかし、その内容は間違った認識に基づくものが多い。科学的根拠に基づいて、政府等の発表の間違いを指摘することは必要である。しかし、反原発運動のため、まったく根拠なく、被曝の危険性を過大に評価することはかえって反対のリスクを増加させる。決して安全サイドではない。結果として、弱者を苦しめることになる。それだけでなく、荒唐無稽なことを連呼すれば、あとで事実が明らかになったときに信用を失うだろう。(杉山弘一)
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