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メンバーの裁判

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2011年3月29日 (火)

神の火

 今朝の新聞に、中国電力の山下隆社長が28日、広島市の本社で会見し、上関原発計画について、「エネルギーセキュリティー確保や地球温暖化防止の観点からも必要な電源」と述べ、計画を進める考えを明らかにした」という記事が出ていた。同じ紙面に、関西電力の八木誠社長が同日の定例会見で、定期検査中の原発3基運転再開と今後予定している高浜原発4号機でのプルサーマル発電について「粛々とやっていく」と述べ計画通りに進める考えを示した。

 私は一瞬この二人の社長は沼田出身ではないかと疑った。福島原発で大変なことになっていることなんか、知らないらしい。いや、知っていても、自分の足元のことしか理解できないらしい。沼田の市長も東北大震災が理解できなかったらしいからだ。群馬県は福島の隣である。隣が大津波と原発事故であんな騒ぎになり被災民が大勢避難所暮らしをしていたというのに、わが星野巳喜雄市長はなにもしなかった。それどころか、地元の宿泊施設の人々が被災民受け入れにうごいた時、星野は行方をくらまし、折角の引き受けの機会を潰してしまった。いち早く、被災難民引き受けに動いた隣村の千明金造村長を、「あんなことをしたってだめだ。失敗するぞ」と鼻でせせら笑った。
 結果的に、沼田は群馬県の最低市の汚名を更新し、大事な人助けの機会を逸した。星野が得意の「観光都市沼田」が聞いて呆れる。隣家が火事になっても平気で黙殺した。このことは隣家は無論、世間も忘れないだろう。鎮火してから防災服に身を包んで出てきてももう遅い。沼田市民はこんな市長を選んだ不明を自らに問うしかない。

 さて、冒頭に挙げた二人の社長。こんな奴が原子力発電という危険極まりない玩具をいじくっているのだ!東電の清水正孝と同類の無責任野郎だ。想像力の乏しい、人の命など虫けら程度に考える冷血漢である。東電の清水は地震や津波の研究者たちのたびたびの警告を無視した。高をくくっていたにちがいない。「そんないつ起きるかわからない大津波などいちいち気にしていたら東電の社長などやってらんねえ」そう嘯いていたのだろう。関西電力の八木誠が、「粛粛とやっていく」と語ったくだりを読んで私は粛は嘯の間違いであろうと思った。八木は「嘯いた」のである。

 今度の事故がどう収まろうと、あるいは収まるまいと、選択肢は一つしかない。原発を「粛々と廃止する」ことだ。こんな危険なものを玩具にするには人間は(すくなくともわれわれは)余りに未熟である。

 今回の事故が奇跡的に収まったとしても、台風シーズンがすぐやってくる。それまでに壊れた原子炉をなんとかしないと、放射能を帯びた水や物質をそこら中に撒き散らす恐れがある。どう控えめに考えても、これからすくなくとも数年から数十年間、われわれは大量死、癌死などの危険とともに暮らさねばならない。

 人間は死すべきものである。どうあがいてもいつかは死ぬ。今度の事故で大地が汚染されて農業が潰れ、海に放射能物質が流れ込んで漁業が壊滅すれば、死にいたる苦しみが長引き生きながら地獄を見るだろう。

 われわれは身の程をわきまえず神の火に手を出し、今その不遜を罰せられるのだ。(沼田のある保守主義者)

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コメント

 東電の清水社長の代名詞は、コストカッターです。資材部長時、東電の制服を中国製に変え調達費3億円の削減したことを手はじめに、徹底したコストカットを成功させ、今の地位に就いたようです。
 津波対策の費用もカットしたのでしょう。
 一方、体力維持には熱心で、仕事中でも常に両足に1kgの重りを付けている程だそうです。でも、今回の事故時は、体調を崩し大事を取って休養していたとは。

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