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メンバーの裁判

« ある保守主義者の夢 | メイン | 被災者支援に関する沼田市の対応 »

2011年3月21日 (月)

涙は最高の精神安定剤である。

「お前の文章からは悪意しか感じ取れない」。

 何処の何方かは知らないが、お叱りをいただいた。「独りよがりの姿はいつ見ても滑稽だ」と。とは言っても、感情的なばかりのコメントは気にしないし、独りよがりのつもりはないのだが、そう捉える人がいる、ということは心しよう。ある村議からは「たまには誉めることも書けよ」と再三にわたって言われてきた。その都度、「誉めることがないじゃん!」と答えてきたが・・・。
 18日夜10時過ぎ、福島県南相馬市から1000人ほどの被災者が23台の大型バスに分乗して片品村にやってきて、戸倉、土出、越本、東小川の宿泊施設に迎えられた。花咲地区でも近々の受け入れのための準備が進んでいる、と聞いている。いち早く被災者受け入れの声を上げた千明金造村長の決断は認めざるを得ないし、早々に準備を整えた宿泊施設の人たちの対応には頭が下がる。いろいろな経緯やいくつか裏話も聞いてはいるが、村長の決断の前には、そんなものは取るに足りない。
 とはいえ、最大の課題は医療の問題だろう。後追いで《被災者支援ボランティア募集》が村の公式ホームページに載り、医師、看護師、薬剤師、精神的ケア・カウンセリングや基礎的なパソコン操作の経験者を募集しているが、これは、近隣にそれら資格や特技などを持った余剰人員がいるとは考えられず、難しいだろう。
 20日の朝日新聞によれば、被災者の中には村への感謝を感じながらも、慣れない山の生活への不安を口にする人もいる、という。片品に移住して、今8度目の冬を過ごしている私の経験則から言っても、初めての冬はとにかく寒くて、ストーブから離れられず、格別に寒い幾夜かは部屋の中でソレルのブーツを履いて震えていたことを思い出す。南相馬市は緯度で見れば片品より北に位置するものの、大平洋岸の黒潮の影響で片品よりは暖かいようだから、特にお年寄りには、いきなりの寒さは体にこたえるだろう。しかも、医師不足により、昨年から診療所の診療時間が半減されたことに加えて、人口が2割増えたのである。その上、このところのガソリン、灯油の品薄があるから、受け入れている側の人たちにも、くれぐれも体を壊さないように気をつけてもらいたいし、避難してきた人たちも片品の医療事情を理解して自愛してもらいたい。
 避難してきた人たちも迎え入れている人たちも、どちらも初めての経験で、精神的ストレスも大きいだろう、と想像している。しかも、いつまでと先が見えない避難生活であるから、現段階では想定できない困難や悩みなど、精神的トラブルも双方に考えられる。これも91年から10年間、「湘南・生と死を考える会」に関わって見てきた経験則だが、辛い経験で溜め込んだストレスは吐き出すことで軽減される、というから、被災者同士が経験を話し合うことも重要だし、幾人もの臨床心理士が口にした「黙って聞く、ひたすら聞く」姿勢も、支える側には大事である。ともあれ、感傷的ヒューマニズムで取り組めるほど甘い課題ではなく、かと言って、あまり責任感に凝り固まって真正面から立ち向かうと、抱え込むストレスの大きさにやられてしまうこともあるから、どこかで抜く、かわすことも重要であろう。もうひとつ効果的なことは、辛い思いをした人と、その思いに添おうという人がハグをして一緒に泣くことだ。日本人には馴染みが薄いハグだが、抱き合って一緒に涙を流すことで、ひとときでも心は軽くなる。涙は最高の安定剤である。そして、私はクリスチャンではないが、「神は背負いきれない荷物は与えない」という言葉には、何度か気が楽になった記憶がある。
 何ケ所か見学に行ったホスピスで、共通して医師が言ったことは、何も特別な舞台を用意するのではなく、日々の暮らしの延長にあることの大切さだった。これは終末期だけのものではなく、医療全般に言えることで、今度の被災者受け入れの両者に共通して大切な要件であろう。要するに、「あなたのそのままを受け入れる」ホスピスマインドが、今、片品で問われているのだ、と思う。
 肉体と精神の両方を医療面で支える体制作りは後回しにはなったが、千明金造村長が一日も早い被災者受け入れを表明したことは評価されていい。願わくは、ある保守主義者氏が夢見るような復興が一刻も早く進み、避難してきた人たちが元気で南相馬市に帰れる日が一日も早く来ることを願うばかりである。(木暮溢世)

 PS.南相馬市から避難してきた人たちには、福島原発の状況が気になると思うから、原子力工学が専門だった杉山氏が「よく調べてある」と認めた、一般市民の視点から書いているブログを紹介しておこう。筆者のたくきよしみつ氏は私の中学高校の後輩であり、笠松亮氏(摺渕)の大学の後輩でもある。

http://abukuma.us/takuki/11/052.htm

もうひとつ、boston,comによる写真ニュース。写真にもコメントにも、言葉をなくす。
http://www.boston.com/bigpicture/2011/03/japan_-_new_fears_as_the_trage.html

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涙は最高の精神安定剤である。を参照しているブログ:

コメント

ストレスケアに関して良いことを言っているので、それが多くの人に伝わるように何か実行するべきだ。南相馬の方々が、このブログに辿り着く確率は大変低い。
ここで書くだけで終わってしまうのであれば、やはり独りよがりの域を脱してはいないと心したほうが良い。


余計なことかもしれないが「感情的なコメントは気にしない」のならば人の感情を逆なでするような文章は書かないことだ。

あなたが味方だと思っている人が影で「滞納している住民税を払ってから言うこと言えってんだ」と怒りまじりに言っていた。
あなたが思っている以上にあなたをこころ良く思っていない人は多いのだ。
わざわざ敵を増やすこともあるまい。

アンチマスヨさん
ストレスケアに関して経験があるからって、私の方からしゃしゃり出て行くのもおこがましいでしょ。読んでくれた人の誰かしらから聞かれれば、知っていることは話します。それを独りよがりと言われても、ね。
南相馬の人たちがこのブログを読むことなど、まったく想定していません。想像を絶する体験をした人たちに、何を言えるでしょう。人の思いに添うって、そういうことじゃないですか。あくまで迎える側の課題だと考えています。
私がこのブログにすべて実名を名乗って書いているのは、書いた内容に責任をとる覚悟があるからです。プライバシーの侵害や名誉毀損を許しているからではありません。例えば、私が住民税を滞納? これが事実に反していれば、明らかな名誉毀損ですし、仮に事実であっても、プライバシーの侵害です。それをあなたは公開の場で書いた。覚悟の上ですか?
私がこれまで書いてきた人は、すべて公職にあるか、公的立場にあるか、公金の授受があった人です。一私人については一切書いてはいません。そして、私もひとりの私人、守るべき名誉もプライバシーもある、ということです。
姿も見えない、名前も知らないあなたに「お前」呼ばわりされて、不愉快に思っていました。あなたを個人的に攻撃したことでもあったのでしょうか。「あなた」に変わってちょっと和らぎましたが(笑)。

「例えば、私が住民税を滞納? これが事実に反していれば、明らかな名誉毀損ですし、仮に事実であっても、プライバシーの侵害です。」

 事実であっても、名誉毀損も成立すると思います。

 そもそも、住民監査請求や住民訴訟は、住民税を払っていなくても出来ます。それなのに、どうして住民税を払わないと言いたいことを言ってはいけないのか、その理由がまったく解りません。

 まあ、この時期、この程度のことで、ガタガタ言う木暮さんではないと思いますが。

いろいろおっしゃりたいようですが、
≫日々の暮らしの延長にあることの大切さ
コレですね。日々の暮らしに感謝の気持ちを!!


感謝する理由が見つからなければ、

   落度はあなた自身にある

ある地方の格言ですが。

あなた自身に置き換えて良く考えてみてください。
ブログに投稿しているだけで、小さく収まっているではありませんか?

ちっとの事を大きくとらえ、いいとかわるいとか発言は自由ですが、あまり良い気がしませんね。

事実と真実は同じではありません。
cloud

介護の人さん、コメントありがとうございます。

<ブログに投稿しているだけで、小さく収まっているではありませんか?>

<事実と真実は同じではありません。>

 この2点について、差し支えない範囲で結構です、もう少し詳しく教えていただけないでしょうか。

 こんにちは、ACと申します。

匿名で、すいません(本名を、言わないとダメみたいに感じられるみたいですから。)介護の人のコメントをまっているのですか?
 小暮さんのコメントがしばらくないので
退屈でしょうがありません。
 ガソリンと燃料不足でマサカ・・・・。

ズーと、コメントをしたいと思ってました
 多分、いっぱいいると思います、片品村民の中にも。あなたと同意の人は。
   
 小暮さん、あなたは片品で、住んだところが、悪かった、・・。(多分)
 
 あなたの母の住んだとこ、そこが、
東小川だったことが、残念でしかたない。
 (4区の人すいません。)
 

 以上    ACでした。 

ACさん、コメントをありがとうございます。

善意に溢れる今の片品のモノを言いずらい空気の中で、ちょっと冷静に(なったつもりで)村を見ていましたが、やはり、おかしなことがいっぱいです。今、確かめていることを近々書いて載せる予定でいますので、お楽しみに(笑)お待ちください。

<小暮さん、あなたは片品で、住んだところが、悪かった、・・。(多分)>

ACさん、お言葉ですが、私は片品を気に入っています。見回す限りの緑に囲まれ、空気は綺麗だし、水は旨いし、尾瀬まで行かなくても、ときどき散歩がてら行く千明牧場の景色は息抜きには最高です。牧場から見る晴れた夜の満天の星も、引っ越してきてよかった、と思わせてくれます。
横須賀で生まれ、大学4年の途中までは横須賀に住み、中学高校は横浜に通い、結婚していた30年間は横浜に住んでいましたから、横須賀と横浜が故郷のような感覚があります。いいところも悪いところも認めた上で、自然に身についた故郷を思う気持ちは、片品の人たちに見られる郷土愛とは少し違うように感じています。
大学3年生から始めたアルバイトを含めて、ずっと東京で仕事をし、41歳になってアメリカ横断をし、その後、短い間でしたがニューヨークでアパート暮らしもしました。今、片品中学で英語の先生をしているブライアンにも聞かれましたが、アメリカでのトータルは2年間ぐらいかもしれません。28歳でフリーになって30年目に、それまで生きてきた中で身につけた知識、常識、価値観に照らして、曲がりなりにも大人の判断で「東京はもういい」と決心して、“片品を選んで”引っ越してきたわけです。自分の意志で選んだわけではなく片品で生まれ育った人たちとは、そこが決定的に違うかもしれません。そんな私から見て、人口がたかだか5000人の片品はひとつです。東小川だ、戸倉だ、花咲だ、と地域にこだわる感覚は私にはまったくありません。そんな感覚は必要ない、とさえ思っています。
ある人から「引っ越して最初に出会った連中が悪かった」と言われました。しかし、最初に村のおかしな点が見えたことは手間が省けてよかった(笑)。最初に出会った連中とは、雪月花、プロジェクト十二社中、エンジョイネットワークの連中です。やつらがすり寄る行政もおかしかった。 「類は友を呼ぶ」ということでしょう。片品はもっともっと良くなる可能性がある、と見ていますが、やつらがその可能性の芽を摘んでいる、と思っています。やつらにはやつらの言い分がある、とは思いますけれど(笑)。それから、上にコメントを寄せてきている「アンチマスヨ」や「介護の人」のような人たちです。無責任に言いたいことを言い放すだけで、こちらの質問に答えてこようともしない。これでは、議論にもならないし、まして理解につながることなど不可能でしょう。つまり、先につながる余地がない、不毛、ということです。

<ズーと、コメントをしたいと思ってました
多分、いっぱいいると思います、片品村民の中にも。あなたと同意の人は。>

本当に心強いお言葉、ありがとうございます。ネットの匿名性を悪用して、平気で誹謗中傷や名誉毀損をするやつらの無責任を責めているだけで、考え方は人それぞれですから、異論反論はあって当たり前です。匿名でもまったくかまいません。ぜひ、これからもコメントを寄せてください。上の人たちと違って、きちんと返事をする礼儀はわきまえていますから。
長くなってしまいましたが、ACさん、私のコグレは「小暮」ではなく、「木暮」です。よろしく。「アンチマスヨ」さんにもついでに、「木暮溢世」は「コグレイッセイ」と読みます。ぜひ次は「アンチイッセイ」でよろしく(笑)。

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