疑問だらけの子ども議会
11月14日付け、朝日新聞朝刊に沼田市子ども議会のことが掲載された。小中学生の意見を市政に生かそうとするもので、市内小中学校22校の児童・生徒の代表29人が参加し、市幹部らが対応したというものである。これまで、子ども議会で出た質問を生かして、公園に時計の設置や街中の空き地に高齢者ら用の休憩ベンチが設けられた経緯もあると言うことである。この記事だけを読むと、沼田市は市民の意見を尊重した開かれた市政を行っているように受け取れる。
しかし、これは誰が考え出したか知らないが、児童・生徒を使ったどん底の沼田市政を隠すためのパフォーマンスとも受け取れる。児童・生徒は沼田市が財政破綻寸前で、県内最下位の財政状況であることや、また市長や市の職員が市民の税金を無駄使いし、補助金を無駄にばらまいていることなど知らない。沼田市のカレンダーは廃止され、教育予算や図書予算は削られ、給食センターは民営化になる。現在の市政は、児童・生徒にとってプラスに動いているものはほとんどない。
子ども議会は、誰のために行っているものであろうか。子どもをどん底の沼田市政を隠すための道具に使ってはいないだろうか。社会科の学習の一コマというならば、何学年・何単元・いつと明確なねらいと学習する時期がある。市内小中学校22校の代表29人のみ参加というのも考えものだ。「なぜなら、あなた達は沼田市によって選ばれた29人だ。」と言っているようなものだからである。わざわざ朝日新聞に掲載したことも作為的なものを感じる。疑問だらけの子ども議会である。(ざしきわらし)
1「子ども議会で出た質問を生かして、公園に時計の設置や街中の空き地に高齢者ら用の休憩ベンチが設けられた経緯もあると言うことである。」について
子どもの視点でなければ思いつかないという事案ならともかく、時計やベンチは、そういう事案ではないでしょう。
それを、子ども議会で指摘されなければ気が付かなかったということは、職員や議員はこれくらいの事も思いつかなかったということでしょう。
2「子ども議会は、誰のために行っているものであろうか。」について
誰のためということもありますが、余所でやっているから、これまでやってきたからという理由で続けているというのが一番大きな理由でしょう。
投稿: 杉山弘一 | 2010年11月15日 (月) 09:56
今の沼田市は敗戦間際の日本とよく似ている。本当のdecision makerがいない。責任を取るものがないまま、いつのまにか「空気」で致命的な選択がなされていく。今の沼田市政はそういう状況ではないのか、と私のような尺沢の鯢(せきたくのげい)は恐れるのである。聞けば、星野市長は何事も決断できず代わりに副市長の林君がすべて取り仕切っている、という。財政破綻が危ぶまれている今、こんなことでいいのか?
投稿: 尺沢の鯢 | 2010年11月15日 (月) 17:47